今年もお礼参り石上神宮と、貴船神社 (nya.943)
一月遅れですが、お礼参りが出来てホッとしました。 (2019年5月31日)
毎年4月に「お礼参り」をして、1年間身に着けた古いお守りをお返しして新しいお守りをいただいている石上神宮、ようやく行くことが出来ました。
「人間は所詮、先々のことを見通すことなんて叶わないんだから、今に集中して大切に生きなさい」と諭されたような「お礼参り」となりました。
いえいえ別に、今回の道中で劇的なことがあった訳ではありませんのでご安心ください。(笑)
ただ、、、まぁ、、、二転三転して「結局こうなるのね」と、、、思っただけのことです。合掌。
毎年の石上神宮へのお礼参りに合わせて、奈良の吉野、大阪の石切神社、伏見稲荷大社、滋賀県の多賀大社などに足を伸ばしてきましたが、「今年は京都の貴船神社にしよう」と思ったのは、まだ寒い2月のことでした。
なぜ貴船神社かというと、京都で大学生活を送ったにもかかわらず一度も行ったことがなかったことと、毎年お参りしている石上神宮の神様が「十種の神宝を携え、天磐船(あめのいわふね)に乗って河内国に降臨された天孫 饒速日命(にぎはやひのみこと)」であることから、なんとなく「船」という音に魅かれて、ここ数年、「行きたいなぁ」と思うようになったためです。
下調べした結果、貴船神社はご祭神は高龗神(たかおかみのかみ)、「神武天皇の母である玉依姫命が、黄色い船に乗って淀川・鴨川・貴船川を遡って当地に上陸し、水神を祭ったのに始まる」とされており、鴨川の源流であることから、、、「川床(かわどこ)料理」の鮎が名物と判明しました。(笑)
毎年4月に石上神宮へ行くことに決めている私ですが、鮎が食べたい一心で、あっけなく鮎のシーズンが始まる5月に行こうと変節しました。(笑)
と、ここからが二転三転したのです。
母親と私の二人きりで旅行すると、母親の「わがままMAX」に振り回されるので、第三の人物がマストアイテム、確保すべく声を掛けたのですが、、、。(嘆息)
まず、昨年滋賀県の多賀大社へは母親(78才)と叔母(母親の5歳年上の姉、83才)を連れて行ったので、「今年もどう?」と誘ったのですが、「今年はもう、やめておく」と断られました。
次に、「おお、そーだ、最近プータローになったいつもの友人がいるではないか」と声を掛けると「鮎が嫌い」と言います、、、。(嘆息)
その上、「大事件」が勃発しました。
毎年この時期、私が「軍資金」にしている虎の子『医療費控除』の還付金が、、、消えました。(涙)
『医療費控除』は、たくさん所得税を払っている人には、その分たくさんお返ししましょうという制度です。
私はただ今休職中、『傷病手当金』を申請し、基本給の2/3の支給を受けている身の上です。
基本給の2/3の支給から、毎月社会保険料や住民税諸々で5万円強を引くと、本当に悲しくなるくらいの代物です。
この間会社の給与の支払いは一時停止されており、『傷病手当金』は収入に見なされません。
つまり、私は所得税を払っていないのです。
例年、病院と鍼の治療、歯医者の合計で60万円程度支払って、還付金が6万円弱ありました。
これを「軍資金」として石上神宮へのお礼参りの交通費に当てていたのですが、今年は、、、、、、、、、、、なんと、、、、、、、、、、、「2,700円」でした。チーーーーン、合掌。
「そんな馬鹿な」私は何度もつぶやきました。
掛かっている医療費は同じなのに、収入が減ると「還付金が激減する」なんてこと、、、。(号泣)
この事実が判明したのは2月末、私はあまりのショックにベッドに倒れ込み、、、3日間「ふて寝」しました。(笑)
ただでさえ、キツキツで回している私のお財布に、これっぽっちも余力はありません。(涙)
同行を叔母に断られ、友人に断られた貴船神社、これはもう、ご縁がなかったと諦める他ありません。
【今年の石上神宮へのお礼参りは日帰り】が決定した瞬間でした。合掌。
そうこうしている間に、私は2月末にPET/CTを受け、3月の受診で2度目の放射線治療が決定、4月中旬に3ヵ所x3グレイx10回の放射線治療を受けました。
「鮎」につられて決めた5月のお礼参りでしたが、こうなってみると、もともと4月は難しかったのだと、変に納得しました。
4月の放射線治療後、ガクッと体調がダウンしましたが、焦りはありませんでした。
何しろ「5月」で「日帰り」ですから。
「日帰り」となるとなかなかの強行軍ですので、母親は連れずに一人で行くつもりでした。
体調も随分よくなってきたので、そろそろ石上神宮へ行ってこようかと思えるようになったのは、年中行事の「潮干狩り」前、ゴールデンウィーク後のことです。
私がグズグズしてゴロゴロしている間に、平成から令和に元号が改まっていました。
お祝い気分が感染し、「どうせ、一人で奈良まで行くのだから、天皇家に所縁の深い下鴨神社に寄ってみようか、それくらいなら、ギリギリ日帰り出来るし、大した出費にもならないし」と思い始めていました。
「あああ、貴船神社に行ってみたかったけど、残念。お金がないんだから仕方ない(涙)」「でも、、、よし、じゃあ来週、石上神宮と下鴨神社に行こう」とようやくスッキリと心に決めたのが、とある5月の夜。
そしてその翌日の朝、生命保険の担当者の方から「放射線治療を手術扱いした保険金、昨日〇〇万円口座に振り込んでいますからご確認ください」と電話がありました。
「ええ、そんなに早く処理されるものなんですか?来月あたりかと思ってました。ありがとうございます。」と答えながら、私は考えていました。
これって、、、。
『「天に口無し人を以て言わしむ」(天には口がないから何も言わないが、その意思は人の口を通じて告げられる。)』
昨晩、お金がないからという理由で諦めたら、翌日お金が振り込まれるって、、、早っ。
そーゆーこと、ですよね、、、?
つまり、、、「金がないとがグダグダ言わずに、とっとと来い」と言われてますよね、、、?
呼ばれているのは、貴船神社の神さまですよね、、、?
まぁ、、、、そーゆーことで、結局、母親と友人を連れて貴船神社にお参りしてきました。
母親も友人も「辰年」なので、龍神をお祀りしている貴船神社にピッタリです。(笑)
母親には、10日前から青竹を踏んで足に刺激を入れ、貴船神社の石段が登れるよう体力作りを命じて挑み、無事成功しました。
しかも、彼女特有の「ここまで来たんだからもったいない」が発動し、かなり離れた奥宮まで歩き通しました。パチパチパチ。
そして夕食は、旅館の「川床」で懐石をいただき、その中には鮎も含まれていました。
私一人が先行して奈良の石上神宮へ一人でお参りし、母親と友人とは京都で合流しました。
午後4時前に貴船神社に着きその足でお参りしたのですが、山の深い場所ですので、もうぼんぼりに灯りがともり夕景でした。
「何かの聖地」になってしまったのか、そんな午後遅くにもかかわらず、たくさんの東南アジアの若者でわさわさしていました。
母親の移動距離短縮のため、貴船神社に最も近い宿を取りましたので、翌朝早起きをして、友人と2人誰もいない貴船神社を楽しみました。
これがもう、ほんとうに気持ち良かった♪です。
絶え間なく聞こえる渓流のせせらぎと、刻一刻と朝日の角度が変化して見せる青もみじと、新しく石上神宮でいただいたお守りと。
朝の柔らかい光に満ちた貴船神社の境内に立つと、「ここに呼んでいただいてほんとうに良かった」という気持ちがこみ上げてきました。
この光、この静謐、この神気の中に身を置くことが赦されたことが、とてつもないギフトなのだと思いました。
これまで生きた年数の長さと、その間に犯した多くの過ち、失敗、絶望、そして幸運、それらすべてを含めて、今、ここに生きて、立っているんだという祝福に包まれました。
生きることは本当に面倒で、時々嫌になりますが、それでもこうして、時々祝福を感じる瞬間がふいに訪れて、次の一歩を踏み出すことが出来るのだと思い、誰もいない貴船神社で心ゆくまで神さまとお話して、長く手を合わせ続けました。
おしまい。
次は
です。
こんばんわ、以前枇杷の葉で御世話になりました、所沢の只野オバサンです。あれから主人の心臓カテーテル手術、4月、5月と二本連続うまく行きました。さてお次は私の番になりました。手術を前に神社の参拝させていただけるとはさすがふるゆらさまです。
石上と聞くと二十代の頃に読んだ山岸凉子著「日出ル処の天子」を懐かしく思い出します。きれいな装丁のコレクション向きのを全巻持って大切にしていましたが娘が生まれてから絵本がわりに乱暴に扱われ、跡形も無くなってしまいました。(号泣)
貴船神社の方はふるゆらさんには意外な感じがしました。神様とどんな対話をされてるのか興味津々の所沢の只オバでした。
そーですか、いよいよ手術なのですね。
ご主人様に続いて上手乗り越えられる気がしますよ♪
石上神宮も貴船神社も、パワー半端ないです。
画像を通しても十分に伝わるはずです。
貴船神社は、渓流のせせらぎの音が絶えず聞こえていて、何というか水音のドームの中に浮遊しているような感じがしました。
包まれているような護られているような。
海の繰り返す波音とも違う気持ち良さでした。
神さまには、「ただただ、私がココにいることが奇跡であり幸せなんです」とお伝えし、神さまは「そりゃ、わしがココに呼んでやったんだから、存分に楽しみなさいよ」とニコニコされておられました。(笑)
ふるゆらさん、今年も石上神宮へ無事お参りでよかったです。
今回は貴船ですか。
お母様、青竹踏みでトレーニングされたんですね。
人気のない朝の格別さが伝わってくる写真です。
あー、気持ちよさそう。
ところで風太氏はお留守番後って、どんな反応ですか?
お留守番「風太」は、同じくお留守番の父と男同士で親睦を深めているので、あんまり拗ねたりはしないのです。(笑)
帰宅当初は、「ニャオニャオ(どこにいた)ニャオニャオ(昨日の晩、いなかった)」と文句を言い、トイレまで覗きに来ますが、、、。
そこは、ホレ、私には「マタタビ攻撃」という最終兵器がありますので(笑)
ふるゆら様
良かったです! いつもの 面白い 文章に 綺麗!きれい な 石上神社 と
貴船神社! 清々しい写真!夕方なのに、丁度 いい感じですね。
貴船神社は 何度か 行った事が ありますが 石上神社はなく、私も行ってみようかなぁ。
お母さまも 喜ばれたでしょう。 良かった! 良かった!
ありがとうございます。
4月の放射線治療の後「流されるまま」に漂っていると、きっちり「いいように」導いていただきました。(笑)
貴船神社は、夕方と言っても午後4時くらいなのですが、さすがに山が深いと感じる「夕景」でした。
夕方も朝方も、刻々と光線が移ろう時間帯で、本当に美しかったです♪
母親は、歩き通したことで自信が持てたみたいです。(笑)