【乳癌ステージ4】な私が望む、「卒業」の仕方 (nya.61)
「ここまで」考えれば、ぶじ「卒業?」ですな (2014年7月)
「癌について本を読もう」と思い立ったのが5月(参照:「癌を学ぶ」 私の趣味は「読書」でした。 (nya.47))、会社に通いながら、持ち前の「読書力」を発揮して、いろんな本を読み漁り、気が付けば7月に入っていました。
5月以前より格段に「癌に関する知識」も増え、これから私が歩む「癌の進行に合わせた生活」について、具体的なイメージを掴むことも出来ました。
「終末期」まで考えたのですから、残すところはあと一つ、この世からの「卒業」の仕方です。
自分が【乳癌ステージ4】だと知り、残された時間があまりないことを知った3月、私は、しきりに自分の「お葬式」のことを考えました。
・・・とは言うものの、そこは「ほれ」私です。(笑)
おもに考えたのは、自分のお葬式にかける音楽のことでした。(笑)
ルイアームストロングの『What a Wonderful World』は外せないな、ボブ・ディラン の『Blowin’ In The Wind』もいる、サラ・ブライトマンの『Time To Say Goodbye』も歌詞の内容はずれてるけど欲しい、『千と千尋の神隠し』の『 いつも何度でも』もいい、山口百恵の『さよならの向う側』は鉄板でしょう・・・。
・・・と、考え出すとキリがありません。(笑)
自分の「お葬式」にセレクトした曲の統一感の無さに笑い、「これは、曲順が難しいな」と悩み、「これは、人任せにせず、自分で編集したメディアを準備しておいた方がいいな」「うん、そうしよう」(未だに作ってませんが)などと、考えながら通勤、通院をしていたのです。(笑)
そんなことを考える自分は、「気が早い」というか、「まったく癌と闘う気がない」というか、我ながら「脳天気」で「お得な性分」に恵まれていると感心しました。(笑)
その頃イメージしていた「自分のお葬式」は、家族と友人だけのこじんまりしたものを、葬儀屋でするものでした。
私自身は、以前から「お葬式」も「お墓」も「永代供養」もいらないので、誰かに頼んで『散骨』だけして欲しいと思っていましたが、後期高齢者の両親より先に「卒業」するのなら、「お葬式をしない」のは、両親世代には受け入れがたいと考えたのです。
でも、自分の行く末をじっくり考えた後では、「おひとり様」で卒業することを考えておくべきだということに気付きました。
私は「独身」なので、乳癌だと分かる前から、肉親3人を見送った後は「おひとり様」の老後となることを覚悟していました。
今住んでいる屋敷や田畑、山、の処分、無縁墓になるご先祖様のお墓の整理、自分自身の「身仕舞」の仕方などなど、定年後は「忙しいぞ」と考えていたのです。
が、【乳癌ステージ4】と診断されたからには、後期高齢者の両親、半身不随の兄より先に、私の「卒業」が訪れるとして想定すべきです。
そしてその時、家族の健康状態が「不明」である以上、「おひとり様」前提でプランを建てることが必要となります。
出来るだけ家族の負担とならないような「上手に卒業」する方法を見つけ、そのノウハウを残される家族にも伝授して、「後顧の憂い」をなくす努力をしなくてはなりません。
またまた勉強です。(笑)
「おひとり様」「お葬式」を検索エンジンにポチッと入れてみました。
あります、あります、考えることは皆同じですね。(笑)
ネットの発達した現代に生まれて、本当に幸いだと実感します。
「ふむふむ」と読み進めると、まず、生きている間は『任意後見契約』『任意代理契約(財産管理契約)』です。
任意後見契約とは,まだ精神能力が欠けていない段階で,将来能力が不十分となった場合にそなえて,あらかじめ財産管理などを受任者に委任しておく契約です。 この契約は当事者の意思を明確にしておく必要がある(特に委任する財産管理行為の範囲の点)ため,公正証書によることが要件とされています。
引用;任意後見契約公正証書http://www.h6.dion.ne.jp/~ntry-fh/niniko…
「卒業」後は、どうやら『死後事務委任契約』というものがあるようです。
「死後事務委任契約」とは、「死後事務委任契約」とは、自分が亡くなった後の事務を委任したいと思う人(委任者といいます)が自分以外の第三者(受任者といいます)に対して、自己の死後の葬儀や埋葬等に関する事務についての代理権を与えて、自己の死後の事務を委託する委任契約をいいます。
委任契約というのは、原則として、委任者の死亡によって終了してしまいます。しかし、当事者の契約で「委任者の死亡によっても契約を終了させない」という合意をすることもできます。この合意をすることで、自分の死後も、受任者が死後事務委任契約に記載された事務を行うことができるようになります。
引用:死後事務委任契約とは – 相続・遺言・任意後見相談ルームhttp://www.souzokuigon-chiba.jp/category…
勉強になりました。
あとは「費用」ですね。
吉村行政書士事務所 相続手続 遺言書作成 死後事務委任 の専門家 http://www.gyosyo.jp/
というサイトがありました。
説明のイラストは「チャラい」のですが(笑)、とても分かりやすく説明されています。
(「おひとり様の終活」として、便利にまとめてあります。(笑))
料金表もあり、『任意後見契約』は月2万円、『死後事務委任契約』は最大で50万円くらいでした。
私としては、こんな「ガッツのある行政書士」の方に、「ぜひとも!!」丸投げしたいのですが、この方は東京、私の住む町から遠すぎます。(涙)
私の住む地方都市でももちろん、同程度のサービスをする「行政書士」の方はおられるでしょうから、「口コミ」で探っているところです。
これ以外では、郵送で受け付けてくれる「散骨」の費用が5万円くらいでした。
・・・・・むむむ、これなら私の「清貧」な貯蓄でも「いける!!」という感触を得ました。
これで、近未来に私の「終末期」が訪れ、この世から「卒業」するとして、大体の流れが分かりました。
「今すぐ」体制を整えることはしませんが、腫瘍マーカーが跳ね上がり「高値安定」となれば、このシュミレーションで準備しよう、と思っています。
『乳癌検査結果待ち時間【小人閑居して不善を為す】 (nya.6)』でも、触れたのですが、私は、
『かなりハードな生い立ちを持つ私は、経験を通じて、自分が想像しうる「最善」と「最悪」のことを想定し、その時の自分の選択肢を並べて「これでいこう」と選んだ後は、あれこれ考えないのが精神安定上良い、と思っています。』
と、思う人間です。
こうして、この世の「卒業」の仕方まで考えたのです。満足しました。
この時がいつ訪れるのか・・・、私に赦された時間の長短は「神さまの領域」です。
そのことに思い煩うことはしません。
立春の頃に始まった、【乳癌ステージ4】に対して心構えを持つための、「インナーワールド珍道中」は、これにて終了です。
「その時」が来れば、また異なる考えを持つのかもしれませんが、「今」の私は、このプランで納得です。
気が付けば夏至を過ぎ、梅雨も終わりかけていました。
見上げれば、夏にしか出会えない「青空」が広がっています。
あと何度、四季の巡りを味わえるのか分からないけれど、夏の空は底抜けに明るく、空を穏やかな気持ちで、見上げることのできる私は「幸せだな」と思いました。
次は
原因は「癌の転移」でした。毎度「背中が痛い夏」が来た (nya.62)
です。