「昔の中国の人は一割しか漢字が読めなかった」というトリビア (nya.656)
学生をやめて28年「知ることは楽しい」と思い出しました (2018年8月17日)
私は、2002年から2012年の10年間、フジテレビ系列で放送されていた『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』が大好きでした。
それはもう、『ボキャブラ天国』と同じくらい好きだったのです。(笑)
常々、くだらなくて馬鹿馬鹿しいものほど「清々しい」ものはないと思っているのですが、『トリビアの泉』は、さらに、あながち馬鹿にできない「目からうろこ」がGETできました。
何の役にも立たないトリビア(ムダ知識)でも、時に「それ」を知ってしまったら、次から「それ」を見る時に知る以前には戻れないという破壊的な力があります。
私のお気に入りのトリビアは、恐竜図鑑や博物館で展示されている「恐竜の色」はすべて作者の空想というものです。(笑)
Q:恐竜は骨しか残っていないのに、皮膚(ひふ)の色がどうしてわかるんですか?(小4・おんな)
A:キミの疑問は正しい!
今の動物でも、骨だけ見たって骨から色はわからないでしょう。
たとえばパンダの全身骨格なんかはクマさんみたいな骨をしていて、とてもパンダみたいにはかわいくないんだよね。
恐竜も骨が化石になったものが多いよね。だから本当は色はわからないんです。
いろんな図鑑を見てみると、同じ名前の恐竜でも本によって色や模様が違ってると思うよ。
というのは、図鑑の絵を描くときにさ、真っ白で恐竜を描いたらおかしいでしょ。
生きてた動物なんだから、それらしく描きたいじゃない。だからこういう色だったら不自然じゃないんじゃないかなとか、こういう色だったらかっこいいかなとか想像しながら描いてるんです。
全国こども電話相談室 http://www.tbs.co.jp/kodomotel/animal/0067.html
ね?もうこれで次に「恐竜」を見た時、この色じゃなかったかもしれないと思わずにはいられませんよね。(笑)
私は只今「絶賛」休職中ですので、体を休め、体力を維持し、願わくば筋力を増強して体調を健常者に近付けることが「すべて」ですので、要するに「暇」です。(笑)
では「暇を持て余しているか」というと、「暇を楽しんで」います。
断然「猫派♡」な私は、「好奇心は猫を殺す」という言葉のままに、精神面もまた「猫派♡」なのです。
この度の長期休職で私は、「知的好奇心が満たされている間は退屈しない人間」であることが判明しました。(笑)
これが喜ばしいことなのか、「ぐーたら」を助長するだけの悲しむべきことなのか、連日の酷暑と台風攻撃で「頭ぐるぐる、思考停止」な私には判然としませんが、『楽しいなぁ』と思って毎日を過ごせることはイイコトだと思うことにしています。
横になって本を読むとたちまち寝てしまって生活のリズムが狂うので、PCチェアーとしているバランスボールに座り、体幹を鍛えながらYouTubeを聞き流しています。(笑)
ね?こうすると、ちょっとだけ「ぐーたら」している罪悪感が消えるから、私って賢いでしょ?(笑)
本屋に入って、本の背表紙を読むだけで2時間は余裕で遊べる私ですので、古今東西、硬軟、清濁の情報にアクセスできるネット世界の探索は、遊園地です。
時間に限りがあれば「パス」しただろうアレコレを覗いて、玉石混交の情報を楽しんでいます。
今日のタイトルにした「トリビア」は、以前にも紹介した宮脇淳子 先生の中国の歴史に関するYouTubeを視聴して、目から鱗が落ちましたので、誰かに言いたくてたまらなくなったためのものです。(笑)
ちょっと「変人マニアック」的喜びなので、興味のない方はすみません。合掌
『【6月26日配信】皇帝たちの中国 第4回「漢字を使いこなせない中国人」宮脇淳子 田沼隆志【チャンネルくらら】』https://www.youtube.com/watch?v=ueYKouv1im0
これを知ってしまったら、学校の国語で覚えた「漢文」を「偉大なる中華文明のお裾分けを頂戴した未開な日本人」として有難く学ばせていただくという、初心な気持ちは雲散霧消してしまいます。(笑)
「昔の中国の人は一割の人しか漢字が読めなかった」というのなら、日本人が学び続けた儒教や四書五経、漢詩を読める人もまた一割、この時代に中国に旅行したら、筆談も難しかった訳です。
ラジオもテレビもない社会で、文字によって情報の共有ができる人が一割しかいない「国家」というのは、、、。
ただし、中国だけが特別識字率が低かったわけではなく、18世紀の識字率はロンドンが30パーセント、パリが10パーセントだったと言われているそうです。
日本は、イギリスのドーアという社会学者によると、明治元年の日本全国の「就学率」は男子が43パーセント女子が10パーセントあり、都会に限れば「識字率」80パーセントとされていて、むしろ日本の方が、特異なのです。
ともあれ、宮脇淳子 先生によると、、、
「漢字は20世紀までルビがない」ために「始皇帝(しこうてい、紀元前259年 – 紀元前210年)が公認漢字3,300字を定め、読み方は一字一音一音節と決めた」ことをかたくなに守り続けたというのです。
・・・始皇帝・・・魂消ました。
考えてみれば、中国語に「ひらがな」「カタカナ」は存在していないため、漢字の読み方を表す記号も存在せず、発音も漢字で説明するほかないのです。
1949年に現在の中華人民共和国が建国され、漢字の読み方をアルファベットで表記する学校教育が行われるまで、発音はすべて「口伝(くでん:口頭で伝えること。くちづたえ)」。
先生の漢字の読みが「なまって」いたら、そのまま「なまって」継承されます。(笑)
たとえ「漢字が使いこなせても」、同じ中国人で中国語スピーカーであっても、漢字の発音がそれぞれ「なまって」いるため、会話での意思疎通は難しく、漢字を「意味を表す記号」として、筆談するよりなかったそうです。
そして、そのようにして口伝で「公認漢字3,300字を覚える」ことができるのは、膨大な時間を費やすことが出来る裕福な家庭の子弟に限られました。
したがって20世紀半ばまで、常に人口の一割程度の人間しか「漢字が使いこなせなかった」と、宮脇先生は言われます。
中国4000年の歴史とはいうものの、殷、周、秦、漢、隋、唐、明、清の歴代王朝のうち、「漢民族」の王朝は漢と明のみで、それ以外は漢民族の言う「中華」とは異なる蛮族に支配されてきたことは、知っていたのです。
考えてみれば異民族に支配されて生きてきた中国という国では、「言葉が通じない」ことは「普通」なのだと改めて腑に落ちました。
現在でも、中国の識字率は4割に満たないとも言われています。
ニュースで何かと採り上げられ「世界平和」に様々な暗い波紋を起こしている「中国」という国、13億人のうち8億人くらいの人が非識字者、、、。
中国国内の「植民地政策」とも言われる、『都市戸籍を持つ4億人が、都市戸籍者と同等の社会保障を受けることも出来ない農民戸籍を持つ9億人の犠牲の上に立って繁栄を謳歌している』残酷な制度と重なります。
暇に飽かせて歴史を学んでみると、不思議なくらい「その国の性格や行動パターン」が透けて見えてくるものだと知りました。
すっかり歴史に「ハマった」私は、鍼治療の通院の時など車の運転中も、YouTubeで「モギセカ(茂木誠先生の世界史の略)」を聞いています。(笑)
駿台予備学校世界史科講師の茂木 誠(もぎ まこと)先生が、世界史を52回に分けて講義しているものの録音です。
さすが「実力主義」の予備校の先生、いろいろなエピソードを「寸劇(・・・漫談?)」にしての説明がとても上手く楽しいです。
ユダヤ教やイスラム教の成り立ちが分かると、現在の世界情勢もよく分かるというスグレモノです。
まぁ、私ほど「変人で暇」な人はそうそういないでしょうが(笑)、これまたおススメです。
「学生」でなくなってから28年、人生の紆余曲折で、分からないことを分からないまま放置して生きてきたからこそ、学ぶことが楽しくてたまりません。
「有り余る時間の有効活用」「建設的な時間の過ごし方」と胸を張って言えるものではありませんが(笑)、今まで学校教育やマスメディアによって「常識」として刷り込まれたものが、ガラガラと音を立てて覆されていくのは、爽快ですらあります。
何の役にも立たず、誰のためにもならず、ただ「楽しい」のですから、これは「趣味」ですね。(笑)
新しい「趣味」を存分に楽しめる時間を赦されていることに感謝感謝の夏です。合掌。
次は
です。