「すみればあばのふるさと便 田舎の食卓」白菜の漬け物 (nya.789)
お正月の箸休めはこれに限ります。 (2018年12月28日)
いよいよ年の瀬が押し迫ってきました。
我が家の主婦は、母親の「すみればあば」ですので、こんな年齢になっても私は相変わらずのほほほ~んと過ごしています。(笑)
とはいえ、すみればあばも78才、昔と同じように出来ないことも増え、年々歳々「簡略化」が進んでいます。
その一つが「白菜の漬物」で、毎年白菜の旬を迎えるとお正月に向けて大量の漬物を仕込み、それを取り出しては刻んで、食卓に必ず「ある」ものでしたが、漬物樽の大きさと、漬物石の重さがすみればあばの手に負えなくなり、去年はとうとう仕込まなかったのでした。
田舎の年寄りはいまだに、「元旦には火を使った煮炊きをしてはいけない」と信じていますので、今日あたりから黒豆をストーブで煮始め、30日にはお餅(餅つき機ですよ)をつき、大晦日にはお節を作ってと大忙しです。
調べてみると、「元旦には火を使った煮炊きをしてはいけない」というのは、平安後期からの風習で、火の神“荒神”を怒らせないために正月に火を使わないのだそうです。
「『縁を切る』につながるので、元旦(できれば三が日)は包丁を使わない」というのもあるようですが、これは元旦にお雑煮を作る以上守れない約束です。
レトルトなんてない時代に、お漬物以外で「作り置きのもので済ますと手抜き」と言われた主婦にとって、お節という「作り置き」の大義名分は、大いに気晴らしになったのだろうと思います。
去年は仕事をしていて体力も超低空飛行だったので、手伝えない以上「白菜の漬物を作って欲しい」と言い出せなかった私ですが、今年はだらだら~、ごろごろ~と家におりますので、「漬物石10kg、ウエルカム♡」状態です。(笑)
おまけに、我が家の畑の白菜以外にも「いただき物」がどどーんとあり、大量の白菜を前にすみればあばも「覚悟」を決めたようです。うっしっしっ(笑)
さて、そんなお節の「箸休め」が、我が家では「白菜の漬物」です。
我が家の「白菜の漬物」は「樽仕込み」ですので(笑)、量を加減して作ってください。
とはいえ大量に作っておくとお正月だけではなく春まで楽しめますので、白菜の値段も落ち着いてきましたし、思い切って「樽仕込み」するのもアリだと思います。
白菜が重くてかさばるので大変なだけで、作り方は超シンプルです。
では、用意するものです。
白菜(適量)、塩(適量)、鷹の爪(適量)、ニンニク(適量)、するめ(適量)
次に、作り方です。
①出来るだけ新鮮な白菜(7個)をGETします。
②白菜を縦4分の1カットします。
③白菜のカット面に塩をまぶし(800g:白菜の重さの4%目安)、樽に隙間なく並べます。
※葉先は良く味がしみ込みますので塩は薄めに、軸の部分を多めにします。
※カットした面を上向きに並べ、最後の一層(一番上)は下向きにします。
④十分な重しをして約1日おきます。
※漬物石がない場合は、百均の5リットルタッパーに水を入れてビニール袋でくるめば5kgの重しになりますよ。(我が家ではポリタンクですが、、、(笑))
⑤白菜を取り出し、白菜から出た水を捨てます。
⑥再度白菜を樽に並べ、一層ごとに2個の鷹の爪を置きます。
※にんにく(皮を剥いたかけらをそのまま)とするめ(1センチくらいの幅にカットしたもの)を入れる場合は、鷹の爪と一緒に適量放り込みます。
⑦重しをして、味が染みるのを待ちます。
※この時の重しは、前回の半分程度でOKです。
はい、出来上がりです。
簡単で美味しいものほど、有り難いことはありません。
塩気があるので日持ちします。
食べる時にざっと洗ってぎゅっと絞り、塩気を加減してください。
⑤の段階ものを洗って刻めば「白菜の浅漬け」で、これはこれで美味しいです。
⑤の段階から食べられますので、我が家では「味がしみ込んでいる」ことは問題とせず(笑)、順次食べ進み、食べ終わる頃に「食べ頃」になります。
そんなに作っても、置いておく場所がないという悩みもあるかと思いますが、田舎の主婦の感覚では、「冬の日陰は天然の冷蔵庫」です。
出来上がったものを洗わずにジップロックに入れて冷蔵庫に入れても、日持ちします。
まず、あっさりしていておいしいです。
次に、口に冷たくておいしいです。
あとは、白菜の緑と白のグラデーションが美しいです。
パスタやいろんなものに刻んで混ぜると重宝します。
暖かくした部屋で、1日中お節を食べて喉が渇き気味の時に食べると、絶品です。
ぜひ、お試しください。
です。