今年のセルフ誕生日プレゼントは「メダカの補充」(笑) (nya.1825)

ねこ、風太 巡回

泳いどる♪泳いどる♪

「おおぉ、まだ生きてるよぉぉ♪」と感動する50代の人間に相応しいギフトかな(笑) (2021年10月29日)

50代ともなれば、誕生日が巡って来て思うことは「また一つ年取るよ」と溜め息をつく、もしくは暖かい家族の祝福に包まれて「生きててよかったぁ♡」と思う、パターンが多いのかと想像するのですが、私の場合、46才で乳がんステージ4を宣告されていますので、毎回思うのは「おおぉ、まだ生きているよぉぉ、、、しかも元気に(ああ、びっくり)」です。(笑)

10月は私の誕生月、例年なら9月末頃に金木犀の甘い香りが田舎の空気を染め上げ「ああ、誕生日かぁ」と思うのですが、今年は残暑(?)が続いて気温が下がらないせいか、先日ようやく金木犀の蕾が顔を出す有様で、「お誕生日感に欠けるなぁ、今年の10月は」と物足りなさを感じていました。

むろん、物足りなさを感じること自体が贅沢な話で、2014年3月にがん告知を受けた時の未来予想図では、もう既にこの世界を卒業しているはずの私が、なんと8回目の秋、8回目の誕生日を迎えているのです。

しかも、「メダカすくい(笑)」までしているのですから、これほど重畳なことはありません。

想像してみてください。

浸潤性小葉癌、乳がんステージ4、骨転移無数、リンパ節転移無数のPET画像を見て「ああ、こりゃ死ぬね」と思った人間が、7年半後、サバイブ出来ていることにも驚きますが、その人間が54才になり、自宅前を流れる小川を四つん這いになって覗き込み、虫取り網を持つ手を伸ばして必死にメダカを掬っている姿を。

これが見ず知らずの他人なら、明らかな不審者、明らかに変人です。(笑)

メダカのいる川

メダカのいる川

我が家に「めだか鉢」がいつ出現したのか定かではありませんが、巷に「メダカを飼う」ブームが発生した十数年前、母親が「メダカなら家の前の川で泳いでるし、楽勝楽勝」とメダカを自らGETした時と記憶しています。

ブームでしたので、ホームセンターでは可愛らしい「メダカ鉢」がたくさん売られていましたが、メダカを0円で入手したのですから、「めだか鉢」もまた0円でと思うのが人情です。

田舎の百姓家には、経歴不詳の大きな壺が埃を被って転がっているのが常識ですし、母親は「メダカが窮屈な思いをしないように」という親切心から、特大の壺を選び「めだか鉢」としました。

めだか鉢を敷地内に置けば夏場は蚊がそこに産卵し、ボウフラをメダカが食べてくれ、憎い蚊を減らすことにも一役買うとのことでしたし、何から何まで母親が一人でセッティングしていましたので、私に異論はありません。

しかもこれは、私が体調が悪いながらもフルタイムで馬車馬のように働き「がん告知」を受ける前、つまり、「私的紀元前」の出来事です。

それから茫々と時は流れ、がん告知で末期がんだと知り衝撃を受けた時も、「私的紀元後」当初の想定に反して小康を得て闘病をすることなく働きながら暮らしている時も、遂に長期病気休職を選択しプータロー生活をスタートした時も、母が階段から落ちて腰を強打し、坂道を転がり落ちるようにめっきり老いていき、メダカのお世話などできなくなっても、特大めだか鉢はそこにありました。

メダカいた♪

メダカいた♪

何しろ、私ががん告知を受けると同時に「相方」として我が家へお招きした猫の風太が、めだか鉢の澱んだ水を飲むことを好んでいましたので、めだか鉢の存在を忘れ去ることはありませんでした。

けれども、お世話をしていた母親が腰痛でヨボヨボしている間、特段なんのフォローもしないまま冬を越しましたし、「寿命が1年と言われるメダカのこと、とっくの昔にもうおられないのだろう」と、自身の短命も顧みず薄情にも「メダカ昇天」を確信し、放置していました。

そして更に数年の時を経た今年の春、手入れを怠っているため透明度0、雨水を溜めるばかりとなっためだか鉢にもかかわらず、その水を嬉々として飲む愛猫風太が、いくら何でも気の毒になり、一念発起してめだか鉢を洗浄して水を入れ替えてやらねばなるまいと思い至りました。

んがしかし、その決意で透明度0のめだか鉢を改めて覗き込んだところ、、、なぁんと、2匹のメダカがサバイブしておられました。

「おおお、こりゃすごい」

虫取り網とバケツとめだか鉢

虫取り網とバケツとめだか鉢

川の水を入れた壺は、ついでにタニシも藻も含まれていて、汚いながら、エサを必要としないメダカの『ビオトープ』ギリシャ語の「bios(生物)」と「topos(場所)」の合成語で、生物が自然な状態で生息している空間のこと)となっていたようです。

劣悪な環境でしぶとく生き抜いておられるメダカの生命力に共感した私は、慌ててめだか鉢の洗浄に取り掛かりました。

先に申し上げました通り、高さ約1m/直径40cmの特大めだか鉢は、水を入れると30kg程の重量です。

・・・頑張りました。

壺をたわしで擦りまくり、敷き砂を何度も洗って熱湯消毒し、井戸水と小川の水を混ぜて壺に溜めた後、壺の側面でこれまたしぶとくサバイブしていた数個のタニシとメダカ2匹は「新居」にお移りいただきました。

数時間前まで透明度0の壺で暮らされていたのですから、これでは日光に当たり過ぎて体調を崩してしまうのではないかと危惧した私は、急いでホームセンターへ行き、「メダカが喜ぶ水草、1500円」を大奮発して購入、深さだけは十分にある壺に沈めました。

時は春、家に籠りがちな母親が外に出るきっかけに丁度いいと思い、きれいになっためだか鉢を見せ、毎日のエサやりを頼みました。

ふうぅ、やれやれです。

我ながら立派にやり遂げました。パチパチパチ。

網が破れていたため、100均の洗濯ネットを被せて代用(笑)

網が破れていたため、100均の洗濯ネットを被せて代用(笑)

それから半年の月日が過ぎ、春から猛暑の夏を経て秋、私の誕生月である10月となり、久々にマジマジとめだか鉢を覗き込んだところ、、、メダカがどこにもおられないではありませんか。

ショックです。

きれいにし過ぎて「ビオトープ」が保たれなかったのか。

母親がまだらにボケているように、エサやりもまだらになってしまったのか。

それとも今度こそ寿命だったのか。

そのまま放置しても構わなかったのですが、どうしても私は、半年前にメダカのために投資した「水草+エサ=2,000円」がどうしても諦めきれませんでした。(笑)

ホームセンターで売られている「ブランドメダカ」の水槽の前で、何度も買おうかと悩みましたが、詰まるところ、十数年前の母親と同じ結論に辿り着きました。

「家の前を泳いでいるメダカをゲットしよう、ふっふっふ」

このプロジェクトの要諦は、家の前の小川を四つん這いで覗き込み、魚取りに勤しんでいる50女の不気味な姿を誰にも目撃されることなく素早く完了することです。

幼い頃の記憶通りならば、自宅前の小川で、いつもメダカがたむろっているポイントは分かっています。

歩いて1分、まずそのポイントへ行き、確かにメダカがいることを確認、自宅へ引き返して網とバケツを持って急行、サッとすくってサッと撤収です。

メダカGET

メダカGET

ふっふっふ、「ミッションコンプリート」です。パチパチパチ。

スピード重視で川底の砂利ごと救った結果、我が家の前を流れる小川は、生活用水にもめげず「川エビ」まで生息する優等生であることが判明しました。

メダカも大小合わせて10匹はいます。

「空き家」になっていためだか鉢へ、バケツの中身をゴミごとドボドボ投入すれば、プランクトンも植物プランクトンも強化され、再び立派な『ビオトープ』に成長してくれることでしょう。

メダカと川エビとタニシと砂利

メダカと川エビとタニシと砂利

めだか鉢を元気に泳ぐメダカを見ていると、嬉しくなってきました。

秋晴れの一日、心地よい風、キラキラとめだか鉢に降り注ぐ日差し、つい先ほど天変地異が起きて虫取り網に掬われたことなど無かったかのように楽しそうに泳ぐメダカたち、私がすることは何でもチェックしなければ気が済まないのでウロウロする風太。

・・・極楽です。

「今年の自分への誕生日プレゼントはコレだな」と思いました。

(おしまい)

めだか鉢のメダカ

めだか鉢のメダカ

 

 

 

 

 

 

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今年のセルフ誕生日プレゼントは「メダカの補充」(笑) (nya.1825)” に対して20件のコメントがあります。

  1. 金太郎 より:

    お久しぶりです。
    アクセスできないのはうちのパソコンの不具合かと思い、、、、。
    ホッとしました。

    1. ふるゆら より:

      金太郎さん、すみません、ご心配をお掛けしました。

      ブログを始めて早5年、初めて「まいった、手も足も出ない、お手上げ」トラブルのラビリンスで遭難しております。(号泣)

      50代、女、きっぱり文系脳の私にとって、web関連の用語はギリシャ語を読む程度に難解で、金欠故に悪あがきをしましたが断念、今は専門家の方に依頼しもうすぐ長いトンネルを抜け出せそうなところまで来ております。(万歳)

      今回のことで私が得た教訓は「アホ(=私)は金がかかるな(嘆息)」です。(笑)

      完全復活まで、もうしばらくお待ちください。合掌。

  2. sizu より:

    =そうでしたか!!!
    皆さん こう長いと流石に心配メールを入れて
    おられますね。
    私も どうしたことかと毎日開けてみて暗い気持ちになって
    いましたが、変わらず奮闘の記事を読んで安心しました。

    1. ふるゆら より:

      sizuさん、ご心配をお掛けしました。

      ただ今、専門の方に依頼して復旧中です。

      2016年10月から、写真をアップし続けた結果、ブログの容量を超えてしまったことがしまったことが原因でした。(泣)

      どうやら、初期の頃の画像を削除しないと容量が空かないらしく、それがなんだか寂しくて大きなため息をついています。

      ただ、私自身も過去の「まいにち風太、まいにち田舎」を見返すことはないのだから、この際未来に向けて大きくダイエットする良い機会なのだろうと思い直しました。

      私のような病を抱える者が「未来」を思えることが幸せなのですから。

      1. sizu より:

        ふるゆらさま

        そうですね~
        自分の目を通して撮った
        分身のような愛する写真ですものね。
        分かります。

        1. ふるゆら より:

          そうなんですよ、sizuさん、初期の頃のブログは思い入れも深いみたいで、自分が想定しているよりずっと切ないです。(嘆息)

          とは言え、ブログにアップした元の写真は全て手元にあるのです。

          この世から抹消する訳じゃないのに切ないなんて、女心は複雑怪奇です。(笑)

  3. かえで より:

    ふるゆらさん、こんばんは
    ブログ復活して安心しました
    お誕生日おめでとうございました!

    1. ふるゆら より:

      かえでさん、ありがとうございます。

      ほんとうに、「何事もなく平穏な毎日が続いているなぁ」などど思うとコレです。(嘆息)

      でも、がんマラソンランナーはトラブルさえも、生きているからこそ味わえる醍醐味と思うべきなのだと自分に言い聞かせています。(笑)

      これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。合掌。

  4. タコス より:

    ふるゆらさん、はじめまして。
    私も乳がんステージ4の野良患者です。

    ブログを復活させてくれてありがとうございます。祈りが通じました! また見ることができて幸せです。

    ふるゆらさんのブログが大好きで読むたびにいつかコメントしようと思っていたのですが、やはり私達は「いつかやろう」ではいけないのですね。
    今回のことで思い知りました~。
    これからも楽しみに更新お待ちしています

    1. ふるゆら より:

      タコスさん、はじめまして&初コメントありがとうございます。

      「風太&田舎ワールド」をお楽しみいただけているようで嬉しいです。

      ご心配をお掛けしました。

      そうですよ、「のら患者」は自由を謳歌できている上に、病名故に世間体を失念できる特典を得ているのですから(笑)「やりたいことはすぐやる」です。

      お互いに「地球滞在型リゾート」を楽しみましょう♪

      1. タコス より:

        こんにちは。返信ありがとうございます。
        世間体を失念できる特典が···の下りが、すごく共感!
        最初からステージ4を告知されるとすごい重荷を背負った気になっても、しばらくするとどうでもいいものをじゃんじゃん手放して却って身軽になりました。

        最初のコメントの時は嬉しくて更新早く的にプレッシャーをかけてしまいすみません。システムエラー処理大変ですよね。ゆるゆると無理なくやって下さいませ。

        1. ふるゆら より:

          タコスさん、お気遣いありがとうございます。

          システムエラーを自力で何とかしようとして、白旗を上げた私です。(笑)

          今は専門の方に依頼しているのですが、なかなか手強いトラブルで、それ以降も紆余曲折しています。(嘆息)

          今はただ「もう、自分の無い頭を振り絞らなくてもいいんだ、他の人が考えてくれるんだ、万歳」という喜びに似た解放感を抱きつつ、専門家の方からの朗報を待つだけですから、プレッシャーはないのですよ。(笑)

          今日も朗報は届いていませんので、もうしばらくお待ちください。合掌。

  5. May より:

    ふるゆらさん

    お久しぶりです。ブログにアクセスできなくて大変心配しました。繋がって良かった!
    これからも田舎生活をお裾分けください。いつも楽しみにしています。

    1. ふるゆら より:

      Mayさん、ご心配をお掛けしました。

      一度は心が折れましたが、病気が病気なので(笑)、そっちの方面で心配される方もおられるだろうと思い直し、あしたのジョーのように立ち上がりました。(笑)

      もうしばらくお待ちください。合掌。

  6. 絵里 より:

    ふるゆらさん、風太くん、元気にしてますか。ブログが繋がらず心配してました。

    1. ふるゆら より:

      絵里さん、ご心配をお掛けしました。

      突然のエラー発生に頭がホワイトアウト、自力でエラー解消に取り組み七転八倒、難易度の高さに心を折られて茫然自失、無収入の私には心が激しく痛む出費を受け入れて、専門の方に修理を依頼、そして今です。(笑)

      風太も私も至って元気、至って呑気ですのでご安心ください。

      まだ少し修理箇所がありますので、今月中には従前通りにブログをアップできると思います。

      今後ともよろしくお願いいたします。合掌。

      1. 絵里 より:

        いつもの、ふるゆらさんの口調だァ~!安心、安心よかったです。好きな古書屋さんもCPの問題で、半月ぐらいHPが閲覧できなくなって最近再開されたのですが。ふるゆらさんもCPの切り替えの時期かエラーかと想像してました…HPの完全復活、待ってます。

        1. ふるゆら より:

          はい、ほんとうに、頭悪いと、お金かかるな(嘆息)と、、、、。(笑)

          でも自然に包まれた田舎暮らしをしていると、ブログにアップするあてがなくても、四季の移ろいがあんまり美しくて、写真を撮る手が止まりません。(笑)

          「こんなにきれいなのに、誰にも見て貰えないなんて」と何度も思ったので、私もブログの再開が楽しみです。

  7. Rie より:

    お久しぶりです。お誕生日おめでとうございます***暫くサイトを閲覧できなかったので、心配しておりましたが、一安心です!!良かった良かった***(*^-^*)
    殆ど自宅から出ることなく、病院以外(徒歩5分)外気に触れることも無い私にとって、まさにオアシスのような素晴らしい風景を、有難く拝見しています。
    風太くんもお変わりなく、本当に嬉しい限りです。
    お互いに、このまま穏やかな生活が続いてゆきます様、心から願っています。

    1. ふるゆら より:

      Rieさん、ありがとうございます。

      そして、ご心配をお掛けしました。

      突然のエラー発生に頭がホワイトアウト、自力でエラー解消に取り組み七転八倒、難易度の高さに心を折られて茫然自失、無収入の私には心が激しく痛む出費を受け入れて、専門の方に修理を依頼、そして今です。(笑)

      風太も私も至って元気、至って呑気ですので、ご安心ください。

      まだ少し、修理箇所がありますので、今月中には従前通りにブログをアップできると思います。

      今後ともよろしくお願いいたします。合掌。

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