トンガ噴火と満月と気象病と私 (nya.1909)

いやはや、いつにまして「頭が悪い」1週間でした。 (2022年1月21日)※未だ全容が把握できていないトンガ沖・海底火山噴火によって被災された方たちのご無事を心からお祈りします。※

まず、時系列を確認すると、日本時間の1月15日午後1時10分ごろ、約8000キロ離れた南太平洋・トンガ沖の海底火山が大規模な噴火、噴火した海底火山「フンガトンガ・フンガハーパイ」では、285ヘクタール(東京ドーム約61個分)の陸地が、噴火後の衛星写真では陸地の大部分が海没するほどのものでした。

15日午後8時半ごろ、津波が高かった静岡市などでは気圧が急上昇し直後に急下降する一時的な気圧変化がみられ、要因は火山噴火時の衝撃波「空振」によって気圧が急激に上昇したためとみられています。

16日未明、日本の気象庁から津波警報が発令され、呑気に起床した私がトンガ沖の海底火山噴火を知って愕然としたのはこの時です。

17日午前、日本でも一時的な気圧変化がみられ、世界各地で気圧の変化や低周波音を観測したという報告が多数ありました。

18日8時48分頃、今年最初の満月の瞬間を迎え、2022年の中で地球から最も遠い満月だったそうです。

被災されておられる方からすれば、これしきのことを愚痴るとは不謹慎だと憤りを覚えるほど「ちっちゃい」ことと承知していますが、『気象病』を抱えて生きている者としては、ジェットコースターのように頭の中が揺れる1週間でした。

『気象病』とは、

気象病とは、気温や気圧など“気候”の変化によって引き起こされるさまざまな症状の総称です。どのような気候の変化によってどのような症状が現れるかは人によって異なり、「低気圧が近づくと頭痛がする」「気圧や気温の変化が激しい秋は体調を崩しやすい」などさまざまな訴えが聞かれます。日本では1000万ほどの人が気象病に悩んでいると考えられており、比較的発症頻度が高い症状といってよいでしょう。

気象の変化に伴う諸症状は、古くからさまざまな研究が重ねられてきました。しかし、はっきりとした発症メカニズムは分かっていないのが現状です。強いて言えば、私たちの体は常に気圧と気温に晒されており、それらが急激に変化することで体内のバランスを崩しやすくなり、全身にさまざまな症状を引き起こすと考えられています。

また、症状の現れ方も人によって大きく異なり、一時的で軽度なものもあれば外出が困難になるほどの強い症状が現れるなど、日常生活に支障をきたしているケースも少なくありません。

https://medicalnote.jp/diseases/%E6%B0%97%E8%B1%A1%E7%97%85?utm_campaign=%E6%B0%97%E8%B1%A1%E7%97%85&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo

というものです。

私は2014年3月時点で乳がんステージ4で多発骨転移、その時に見たPET画像診断では、背骨と左大腿骨上部に骨転移で溶かされた「穴」が無数にあり、黒く映るがん転移は、首の付け根から尾てい骨までびっしりと埋め尽くして真っ黒だったという「経歴?」の持ち主です。

つまり、脊髄を通る神経や自律神経も、首の付け根の真上に位置する三半規管も相当なダメージを負っており、わずかな気圧の変化を「当人が気付かないまま自動的に微調整して順応する」などという、人として標準装備でありながらもハイグレードな機能を期待するのは「無理筋」というもので、雨降り、雷、台風など当たり前の気象の変化にブンブン振り回されながら生活を送っています。

がん告知以前、今は退職した会社で馬車馬のようにフルタイムで働いていた時、原因不明の「めまい」「聴覚過敏」で病気休職したこともありましたが、2014年3月に自分が立派な末期がん患者と知った時、病名の深刻さとは別に、「なぁぁんだ、それなら納得」と、「今まで原因不明だった数多くの体調不良の症状の謎」が氷解したことに安堵した中に、『気象病』が含まれいます。(笑)

、、、と、そのような私ですので、今回のトンガ沖・海底火山噴火と満月の引き起こす「ゆらぎ」を真正面から引き受けざるを得ませんでした。

だいたい満月の前後は「頭が悪い」ので、心の準備が出来ているのですが、今回はその数日前から「晴れているのに頭が痛い」ことが多く、「なんでこんなに痛いかな?」と不思議に思って、気象病対策アプリ頭痛を何度も確認しました。

頭痛ーるは、気圧の変化による体調不良が起こりそうな時間帯の確認や、痛み・服薬記録ができる気象予報士が開発した気象病対策アプリです。

普段の私たちの生活で自身にかかってくる気圧は約15トン!
最近の研究では、気圧の変化が頭痛、気分の落ち込みやだるさ、肩こり、めまいなど、さまざまな不調を引き起こす原因のひとつとして考えられています。

https://zutool.jp/

このアプリは以前にも紹介しましたが、まさに『気象病』の友です。

アプリで気圧の変化を把握したからといって、頭痛やめまいが治るはずもないのですが、数値として「確かに気圧が変化している。だから頭が痛いんだ」と知ることで、「んじゃ、しょうーがないよね」と納得するだけで気が楽になるという代物です。(笑)

私などは「雨が降る」時だけでなく「雨が上がる」時にも頭痛がするのは普通、頭痛ーるで気圧の変化がないのに頭が痛い時は、気象衛星画像をググって遥か遠くで台風が発生していないか調べると「ほらね、やっぱそーでしょ」と、なぜか勝ち誇った気分&気が楽になるという安直な人間ですしね。(笑)

今回のトンガ沖・海底火山噴火の気圧の変化由来の特徴としては、比較的短時間の頭痛と軽いムカつきを伴うめまいを繰り返すことでしょうか。

私見ですが、火山噴火時の衝撃波「空振」による「気圧の変化や低周波音」が、次第に小さくなりながらも地球を何度も周回して到達してきているように感じます。

津波が1回だけではなく、潮位の高低がありつつ何度も押し寄せてくるのと同じイメージです。

なぜそのように感じるかというと、私自身が未だに「頭が悪い」日が続いているからです。

「あれ?なんかムカムカしている」と、今週何度思ったか分かりません。

そしてなぜ、このテーマでブログを書こうと思ったかというと、

 18日にはトレンドワードに「トンガ頭痛」が上がったほど。ネット上でも、〈噴火が起こってから頭痛が酷く、発熱もあってコロナと思って抗原検査とPCR検査受けたら陰性だった〉〈私のように昨日から頭痛が続いている人少なくないみたい。気圧のせいだって。とりあえずコロナじゃなくて良かった〉といった声がみられた。https://news.yahoo.co.jp/articles/63c82dd22b8ac3a85d266f3e9ec81e59458d1dbb

こともあり、テレビのワイドナショーで「トンガ頭痛」を紹介したところ、SNS上で、病名と地名の組み合わせは失礼、コロナの時の「武漢肺炎」はNGだったじゃないか、大国ならNGで小国なら許されるのかと炎上し、テレビ局が謝罪したことを聞き及び、「いや、ネーミングはアウトだけど、今回の気圧変動でダメージ受けている人は多い筈だから、テレビを通じて多くの人が知ることには意味があるし、気象病への理解が深まって欲しいんだけどなぁ」と思ったからです。

私は日常生活に支障が出るほどではありませんが、私の兄のように左半身不随の高次脳機能障害で、脳内の圧を機械で調整しているような脳に機能障害を持つ人や、精神病疾患を持つ人、気圧の変化によって体調が大きく左右される人は多くいて、そのような人はもっと大きなダメージを受けているはずです。

私自身も長く「原因不明」の不調に悩まされ、その間は「自律神経失調症」か「不定愁訴」というカテゴリーで、様々な病院の門を叩き続ける不毛な日々を5年以上余儀なくされました。

『気象病』が、「何となく体の不調を感じる」程度のものから「日常生活は無理」なものまであることを知って欲しいし、「トンガ頭痛」のネーミングが不謹慎と炎上したせいで、『気象病』由来の体調不良を言いにくくなる世論が形成されないといいなぁと危惧した次第です。

森元首相が「女の話は長い」という、人類が言葉を獲得して以来の普遍的な事実を口にしただけで「女性蔑視」とバッシングするような不健全な社会が大嫌いなので(笑)、杞憂に過ぎないかと思いつつ、私という実例を挙げてみました。

もし周囲に「理由が分からないけど、この1週間体調が悪い」という人がいたら、優しくしてあげてくださいね。

(おしまい)

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トンガ噴火と満月と気象病と私 (nya.1909)” に対して2件のコメントがあります。

  1. sizu より:

    ….そうなんですか
    そういう事がおこるのですか!!
    私も滅多にない軽い頭痛があるなぁ
    そろそろ花粉の影響かと思ってました

    気候は人間の心身に影響を及ぼします
    寒い国の人が部屋に暖色の物を使われるのも
    気持を明るくする事を考えて、
    賢いですね。

    1. ふるゆら より:

      はい、私も普段の軽いめまいでは吐き気まではしないし、特に体調を崩す要因もないので「???」と思っていたところ、「トンガ頭痛」というワードを耳にして「これか!!」と腑に落ちた次第です。

      改めて自然のパワーの大きさに畏怖の念を抱くと同時に、いろいろな病気を抱えている人が「原因不明」のまま症状の悪化を訴えて、余計な投薬を処方されたりしていないかなと危惧しました。

      私のように『気象病』を自覚していない人は、特に。

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