「すみればあばのふるさと便 田舎の食卓」なすの辛子漬けの粕漬 (nya.1398)

瓢箪から駒、思わぬ絶品でした「なすの辛子漬け」をリメイクして粕漬にしました (2020年8月28日)
いやはや、あんまり毎日暑いので忘れそうですが、あと数日で「8月が終わり」ます。(嘆息)
夏の野菜はとにかく生命力旺盛な上に、最近の苗木は遺伝子やら品種やらが改良されているらしく、「旬」はいつなんだろうと首を傾げるほど、やたらめったら「成り続け」ます。
それでも、8月も終わろうとする今となっては、きゅうり、ピーマン、トマトの勢いは衰え、日々「量産」を続けるのはナスだけになり、ホッとしています。
んがしかし、このナスがすごいんです。
「秋茄子」というか、、、10月末くらいまで「量産」します。
スーパーで買えば安くもないので、「あっぱれ、ありがとう」と思う気持ちはもちろんあるのですが、毎朝毎朝、起きて台所に行くと、シンクの上に父親が早朝に収穫してくるナスが5本ほど転がっている「かさ地蔵現象」が2ヶ月も続くと、「・・・呪いか・・・」と嘆きたくなるのも人情というものです。(笑)

ここで、長くこのブログを読んでくださっている方は「???」と思われたかもしれませんね。(笑)
我が家の主婦は料理好きの私の母「すみればあば」であって、私は「食べる専門」という役割分担を長く続けてきましたし、「すみればあばのふるさと便 田舎の食卓」は、そんな母親の得意な田舎料理を紹介してきました。
しかし、、、何事も「同じ」ではいられないというのが、月日の流れというものです。
我が家が「ギリギリ家族」(後期高齢者の両親、左半身不随の兄、乳がんステージ4の私、マムシに噛まれてダイハードな風太(猫))であることは、何度もお伝えしてきましたが、そんな「ギリギリ」をもう何年も「ギリギリ」のままキープするという僥倖に恵まれ、誰も入院することなく穏やかな暮らしを赦されています。
私ががん告知を受けてから、もう6年経過したのですから、その分母親も老いました。
昨年の7月、母親が「階段から落下する」という事件の後は、私が台所に立つことが増えたのも自然な成り行きです。

ということで、実は昨年の夏も、私はナスやキュウリの「大量消費」に直面し、せっせと漬物に「変身」させて、知人友人に押し付けまくったのですが、今年もその季節がやってきたという訳です。(嘆息)
どれほど頻度を上げて食卓に「麻婆ナス」や「ナスの豚バラ味噌炒め」を登場させても、その程度では「処理」しきれず、「大量消費」なら「なすの辛子漬け」に雪崩れ込むのが我が家の常道です。
そうなんです、そうなんですが、、、無駄に広い古民家の我が家には冷蔵庫が3台あり、その中のストック用冷蔵庫の野菜室には、去年作製で友人知人に「押し付けきれなかった」なすの辛子漬けの大きなタッパーがドドーンと3つ鎮座しているのです。(泣)
そして、濃い味に漬けているので劣化もせず、決して消えてなくならないそれらを恨めしく眺めながら、秋冬春と3シーズンを過ごし、巡って来た夏に今また新たなナスの「波状攻撃」を受けて立たなくてはならないという窮地に陥った次第です。(号泣)

一度は「やるか(=捨てるか)」と思った私ですが、そこは「昭和のもったいない精神」と「田舎者の罰が当たる精神」のサラブレッドである私、どうしても思いきれませんでした。(涙)
そしてやはり、「天は自ら助くる者を助く」のであり「求めよさらば与えられん」のであり「必要は発明の母」なのであって、私に天啓が下りました。(笑)
と言いますのも、料理が得意であった母親は、同時に冬眠前のリスのようにあちこちに使いきれない食材を備蓄することも得意であり(嘆息)、私が料理を担当するようになった昨夏以降、私はせっせとそれらを消費して、適切な量とすることに心血を注いできたのです。
獲れたてを丸ごと冷凍したイカが10杯、冷凍された「イノシシ肉のブロック」、使う当てのない大量の春雨や糸こんにゃく、etc、etc、etc、をせっせと料理して「消して」きました。
、、、で、その中に「酒粕」と「甘酒」があったのです。

私の料理の腕前は、「教えて♡クックパッド」先生と「教えて♡YouTube」先生のご指導により飛躍的に伸びており、「ナスの粕漬」が出来ないかと閃いたわけです。
そして、先生方に教えを乞い願いうと、、、「なすの辛子漬け」の「粕漬」にヒットいたしました。パチパチパチ。(ブラボー、ハラショー、万歳三唱)
ともあれ、今年の新しいナスで作ってみたのですが、、、要は従来の「なすの辛子漬け」に、甘酒を混ぜて柔らかくした酒粕に砂糖を加えたものをからめるだけのことでした。
そして、出来上がったものは、なすの辛子漬けに酒粕の旨味が加わって、美味しさがワンランクアップしています。
「これは、、、、、イケる(キラリ)」
重荷となっていた、冷蔵庫の野菜室の場所塞ぎと成り果てている昨年の「なすの辛子漬け」を「消す」光明を ついに見出した瞬間です。合掌。

私はせっせと漬けました。
母親の溜め込んでいた甘酒と酒粕だけでは足らず、新たにスーパーで買いこんで、せっせと漬けました。
冷蔵庫のから取り出した去年のなすの辛子漬けは、あまりの冷たさに手がかじかむほどでしたが、この化粧直しで見違えるほど美味しくなった貴女はついに嫁ぎ先が見つかることだろうと言い聞かせながら、ぎゅっぎゅっと絞って酒粕に漬けました。(笑)
そして、その通りになりました。
「・・・勝った・・・」私の胸に、意味不明の達成感がふつふつと湧き上がりました。

・・・で、ここからが本題の『なすの辛子漬けの粕漬』のレシピですが(笑)、用意するものは、
●なす2kg
●下漬け用(塩 大匙1.5 ミョウバン 大匙1.5)※ミョウバンは茄子の色を美しく保つために使います。(薬局やスーパーの漬物コーナーにあります)
●辛子漬け用(粉からし 25g 砂糖 500g お酢 100cc お醤油 100cc)
●粕漬用(酒粕 500g 甘酒 適量、砂糖 適量)
です。
普通のご家庭なら、この半量でしょうか。(笑)
作り方はシンプルです。


①畑のなすを収穫します。(笑)(もしくは新鮮ななすをGETしてください。)
②大量のなすをひたすら「乱切り」し、水に一つかみの塩を入れてあく抜きをします。
③あく抜きしたなすの水を捨て、「下漬け用」の塩 大匙1.5、ミョウバン 大匙1.5が万遍なく馴染むように揉み込みます。(塩のザラッと感がなくなるまで混ぜます)
④ジップロックに入れ、何回か天地を返し冷蔵庫で半日ほど漬けます。
⑤ナスから水分が出るので、よく絞ります。(塩気の加減をここでします。辛いようなら水に浮かべて「塩抜き」したものを絞ってください)
⑥ボールに「辛子漬け用」の粉からし 25g、砂糖 500g、お酢 100cc、お醤油 100ccを混ぜ合わせて、絞った茄子を投入してからめ、再びジップロックに入れて冷蔵庫で3日ほど、味をなじませます。
⑦酒粕をレンジで2分ほど温めて柔らかくし、甘酒、砂糖を混ぜ、裏ごしをしたものを なすの辛子漬けにからめます。(なすの辛子漬け自体も甘辛く漬けていますので、粕漬の甘さはバランスを考えて控えめに仕上げてください。酒粕のダマが残るので裏ごしした方がきれいにい上がりますが、「お酒好き」なら、ダマがあった方が美味しいかもです。)
⑧再びジップロックに入れ、2日ほどして味が馴染めば完成です。パチパチパチ。


以上、なんですが、、、『なすの辛子漬けの粕漬』と同じくらい百均で手に入る「キッチンマルチスタンド」がオススメです。
ペットボトルやコップの水切りにも使えますが、何と言っても秀逸なのは、ジップロックやビニール袋を「広げて、立てて」おけることです。
些細なことなのに、広げておいたビニール袋へ入れようとしたら袋がヘタっているのって、結構なストレスなんですが、これがあれば「絶対」失敗しない所が気に入っています。
使い終わったら畳んでしまえるので、置き場所にも困りません。
100円で買える小さな幸せグッズです。(笑)
(おしまい)

アハハハー!と楽しい筆致で!(^^)!、読ませて頂きました。
美味しそうにできています❣
自粛ムードで、家庭料理が意外に楽しく感じる人が増えたのでは、、、
決してコロナがいいわけないです。
私もせっせと、飽きていた主婦の料理に新しいメニューを考えます。
私は久しぶりに料理をするよ言うになり、「ああそうだ、私って昔は料理するのが好きだったんだ」と思い出し(笑)、今は大いに楽しんでいます。
年寄りに食べさせる料理だからと、あんまりコッテリしたものは控えていたのですが、きゅうりの酢の物を作っても食べないのに、マヨネーズたっぷりのポテトサラダは食べる、トマトがいっぱい穫れたのでチーズたっぷりミートソースグラタンを作ったら、それも食べる、、、。(笑)
ということで、今では私自身が食べたいものを作れるようになり、さらに料理が楽しくなりました♪