嗚呼、梅エキス「梅の木1本」騒動記 (nya.950)
ヘトヘトになった「梅エキス作り」、、、ストレッチの偉大さを再確認しました。(嘆息) (2019年6月7日)
それは5月中旬、母が趣味で通っているシルバーな集いで、何気に「今年の我が家の梅の実の出来が、どうも良くない」と世間話として呟いたことから、「騒動記」転がり始めました。
母が「毎年大量の梅エキスを作っているのに、今年の我が家の梅の実の出来では、スーパーでかうことになりそう」というのを聞いた、とあるシルバーAが、ピンと閃き、シルバーBに話しかけました。
シルバーA「お宅は梅の木がたくさんあって、梅の実を必要な人にお裾分けしていると聞いたことがあるが、今年はどう?」
シルバーB「梅の木は3本ある。梅の実を自分で採るならあげるよ。」
シルバーA「ハハ(母)さん、梅の実を買わなくてもいいように、話を付けてあげましたよ。シルバーBさんから貰えばいいんです。」
母「シルバーB、、、誰?それ?」
シルバーB「はっはっはっ、私がシルバーBです。XXXXに住んでいます。家に来て、自分で梅の実を採るなら、3本ある梅の木の1本を差し上げましょう。はっはっはっ」
母「ははぁ~、ありがたき幸せにございます。合掌。」
・・・ということで、不作の我が家に代わり、今年は見ず知らずのシルバーBさん宅の梅の実を「1本」頂戴することが決定したのです。
シルバーBさんはご病気をされたのか、少し滑舌が良くない方で、そのせいもあって「自力で梅の実を採るガッツがある」というのが、シルバーB宅の梅の実をお裾分けするに足るか否かのハードルであったようです。
しかし、梅の木の手入れは存分にされているとのことで、低く枝を張るように梅の木を仕立てていて、地面からでも梅の実が採りやすくなっているとのことでした。
母は、さらさら「自力で梅の実を採るガッツ」はないものの、自分には家でゴロゴロしているプータローの娘(私)がいることを素早く計算し、「もちろん♪採りに伺います♪」と、二つ返事で快諾したのです。
そして母から、事の顛末を聞いた私は、、、私には「只今期間限定、無職の友人」がいることを思い浮かべ、素早くその友人を「梅エキス」の作業工程に組み込む算段をしたのでした。合掌。
そしてそして、6月吉日、件の友人の都合を最優先して、「梅エキス作り」に挑んだのでした。
私の大雑把な性格で大雑把に立てた作業工程は以下の通りです。
午前・・梅の木1本の青梅を採集する
昼食・・焼肉で精と勢いをつける
午後・・梅エキスを作る
a.青梅を拭き、ヘタを取る
b.青梅をビニール袋に並べて、ハンマーで砕き、種と果肉を分離する
c.スロージューサーで果汁を絞る
翌日・・土鍋で果汁を煮詰める
まぁ、、、結果としてシルバーB氏が丹精込めて育てた梅の木は、小ぶりな実がぎっしり鈴生りになっており、したがって「梅の木1本」分の青梅の量は「大漁」であり、その後の作業は「修業」とも言える忍耐を求められることになりました。(涙)
まず、私たち母娘と友人がシルバーB氏宅に到着すると、「待ちきれなかった」シルバーB氏が、私たちの「1本」とは別の梅の木の実を既に収穫して渡してくださいました。
そして、私たち3人の能力を直感で検分したシルバーB氏は、私に白羽の矢を立て、彼が収穫した「手の届く範囲の梅の実以外」の梅の実を採集すべく、私に脚立を渡し、母と友人は当初の予定通りの梅の木「1本」の採集に取り掛かるよう指示されました。
私の当初の「プランA=手の届く範囲の梅の実以外の梅の実は、地上から長い棒を使ってバシバシ叩いて地面に叩き落とし、それを拾う」は、そのための棒を車に積み込んで用意していたのですが、脚立を渡されたからには「プランB=脚立に上り下りして優しく梅の木から上の実を頂戴する」に変更する他ありません。(涙)
シルバーB氏から支持された梅の実を採り終えた私は、母と友人が取り掛かっている梅の木に猛然と取り組みました。
気が付くと、友人は私より大型の脚立をシルバーB氏から渡されておりました。(笑)
そして、その頃疲れ果てた母は、早々に戦線離脱、、、斜面に立てた脚立の上で懸命バランスを取りながら梅の実を採取する友人と私に「あ、その辺りにいっぱい梅の実が見えるよ」などと言い、微妙に手が届かない場所を指摘して、大いに苛立ちをあおる存在になり果てていました。(嘆息)
友人と私は、かつての20代の頃の同僚であり、忙しく判断事例を多く求められる職場で互いに「脱穀機」のように容赦なく働く相方として認め合った仲です。
この時の私たちもまた、20年のブランクなど無かったかのように阿吽の呼吸で青梅の採集に執念を燃やしました。
何しろ、シルバーB氏が梅の木の近くにデッキチェアを持ち出し、私たちの作業を終始「見守り続け」ているプレッシャーは相当のものですし、「売られた喧嘩は買う」友人と私は、そんなシルバーB氏をぎゃふんと言わせるべく、「完璧に」青梅を一つ残らず採集したのです。(笑)
ようやく作業を終えたのは、開始から1時間30分後のことでした。
この日は「絶好の曇天」であったことは、本当に幸いでした。
去年の青梅採集で「毛虫の刑」を受けた私は、首にタオル、長袖パーカー、帽子、眼鏡で武装しており、終了と同時に長袖パーカーを脱ぐと、中のTシャツが汗で半分ほど変色していました。
その後、シルバーB氏が梅の木を見上げ、私たちの作業の出来をしげしげと点検し「まぁ、いいでしょう」としぶしぶ合格の評定をいただき(嘆息)、梅の実のお礼に母の十八番である「山菜おこわ」をシルバーB氏に手渡し「梅エキス作り」午前の部が終了しました。合掌。
焼肉ランチ休憩の後、我が家に帰った私たちは、台所へ戦場を移し、食卓に午前の部の「戦利品」である青梅をすべて並べて見ました。
・・・これは・・・いったい・・・何キロ・・・あるんだろう・・・。
しばし呆然とてんこ盛りの青梅たちを眺めて立ち尽くしました。
たぶん・・・20kgは固いのでしょう。(号泣)
テレビで録画の岩合光昭さんの『猫歩き』を、TBSの『ぽつんと一軒家』を見終わる頃、「a.青梅を拭き、ヘタを取る」が半分ほど終わりました。(涙)
もう既に、午後3時になろうとしていました。
午前の部で体力を使い果たしていた私は、最も過酷な「b.青梅をビニール袋に並べて、ハンマーで砕き、種と果肉を分離する」を容赦なく友人に押しつけました。
友人が「叩き終えた」のは午後6時、、、3時間もハンマーを振り続ける友人を改めて尊敬しました。合掌。
その間、私は砕かれた青梅の果肉と種を分け、「c.スロージューサーで果汁を絞る」作業を並行して進めました。
一昨年、「c.スロージューサーで果汁を絞る」に挑んだものの、採集して2日経過した青梅は柔らかくなり、ステンレスメッシュに詰まりまくってスロージューサーを断念したトラウマを持つ私は、この日最も緊張しました。
今日の青梅は採集した当日のカリカリですので「上手くいく」と信じてはいたものの、これがダメなら延々と「漉し布」で絞るという手作業が待っているのです。(南無南無)
果たして結果は、、、ハラショー、ブラボー、マーベラス、トレビアン、スロージューサーは快調に働き続けました。パチパチパチ。
もう、最後は3人とも終わらない作業に険悪な無言でした。(笑)
ハンマーを3時間叩き終えた友人が一足早く作業終了しましたので、午前の部のシルバーB氏への貢物として作った「山菜おこわ」を食べてもらい、その後、マッサージチェアで筋肉を弛めてもらいました。
午後7時、終了です。(万歳三唱)
長い長い長い一日でした。
でも、、、頼りにしている「梅エキス」、これから1年365日欠かさずいただく「梅エキス」ですから、1年に一度、ヘトヘトになってもその価値はある、と思うのです。
残った山菜おこわを「お持ち帰り」する友人を見送ることなく送り出し、私はベッドにダイブしました。
背中バリバリがMAX(涙)、その後の数日を「寝て過ごせる」と分かっている今の生活だからこそ出来た荒業でした。
どう考えても、明日は背中バリバリに加えて筋肉痛にもなりそうです。(嘆息)
数時間、ベッドで休んだ私は、おもむろにマッサージチェアへ、、、その後30分かけて入念にストレッチをしました。
翌朝、今度は1時間かけてストレッチ、その後マッサージチェアです。
すると、何ということでしょう♪
背中バリバリも筋肉痛も、想定していた半分以下で済みました。
「梅エキス」作りで受けたダメージが、「ストレッチ」によって半減したのですから、「もう、、、嫌いだけど、ストレッチを続けるしかないでしょう」と、諦めとともに受け入れたのが、今年の「梅エキス作り」の収穫でした。(笑)
おしまい。
次は
です。
20キロ!!
素晴らしい収穫ですね。
我が家もお隣にアパートが建って3本の梅の木を1本にするまでは、20年以上もシルバーB氏の立場だったのですが(遠い目)。
1本でも20キロは採れると踏んでいたのに、その後梅は申し訳程度にすら実をつけません。
今年も両手に一杯ほどで、梅ジュース1合になるかならないか。
収穫は友だち数人を助っ人に頼んで半量以上おすそ分けし、残りで梅干し、梅ジャム、梅酒作りで奮闘していた年月が懐かしい。
あの頃、たわわにつけた実を、少々うんざりする気分で見上げていた私を叱ってやりたい。
今日のブログを拝見して失ったものの大きさが、改めてしみじみと身にしみております(号泣)。
そーですか、金太郎さんは「シルバーB氏」の経歴をお持ちなのですね。
では、青梅20kgという量の途方のなさをお分かりいただけますね。(笑)
梅を漬ける一連の作業を「梅仕事」と言いますが、梅エキスの場合は「砕く」「絞る」「煮詰める」が加わりますので、半端ないっス。(号泣)
でも、わらびを摘んで灰汁を抜いたり、青梅を拭いてヘタを取ったり、昔々から連綿と、女が黙々としてきたことと思うと、なぜか心慰められる作業でもあります。(笑)
ふるゆら様
青梅の巻! ははは…あはは。。。と 読ませていただきました!
ほんとに 見えるがごとき 風景!梅と格闘している様子! 幸せな 疲れ!
しかし、それで ほんとに 乳がん4 なんて 乳がんの方 希望が持てます
またまた その娘を 病人扱いしていない お母さんも 立派!!
明るい性格が プラスになったり、-になったりでしょうか、、、でも、きっと+ですよ!
まぁ、、、我が家の母親は、普段の言動を見るに「娘より自分の方が重病人で後期高齢者」だと思っている節があり(笑)、重いものを持ち運んだりする時には遠慮なく私を利用しています。
私自身、末期がんの体で長年フルタイムで働いてきた「自負」がありますので(笑)、その方が気楽です。