PET/CT画像診断検査を受診する (nya.12)
ここにいる人、みんな「癌」なのですね(2014年3月5日)
そして、PET/CT画像診断検査(以後PETといいます)当日。
所要時間は4時間程度、検査前絶食は6時間と事前に説明を受けました。
なんで検査に4時間もかかるかというと、PETは、癌細胞が普通の細胞より「糖分」を集める性質を利用して行う検査なので、検査前に身体に糖分を入れて、それが癌に集まるのを「待つ」ため、それに時間がかかるのでした。
画像を撮るのは普通のCTと変わりなく30分もかからないのです。
その他の時間は、安静にして待つのみ。痛みを伴うこともないし、マグロになっていれば終わるのです。
前夜、終電まで「保険のおじさん」と痛飲した私は、寝不足で体調万全ではありません。
が、ここまでくれば、少々の寝不足や飲みすぎが、検査結果を左右することもないだろう、「今さら、ジタバタしても始まらない」と気軽に出かけました。
PETが優れているのは、従来のCTで癌が「発見」出来るのが1cm以上の大きさの癌の集積なのに対して、PETは5mm以上の大きさがあれば「発見」出来る点です。私のように浸潤性で「転移」が疑われる場合、特に有効です。
PETは、比較的新しい技術で装置が恐ろしく高額なため、PETの出来る装置を持っている病院は少数です。
私も×病院から「〇〇△△センターに行く」よう指定され、初めての場所に恐る恐る踏み入れました。
新しいだけあって小ぎれいな施設でした。
受付を済ませると、渡された検査着に着替え、待合で待つように言われました。
私は「活字ジャンキー」なので、少しでも空き時間があれば本を読む習慣があるのですが、この時はさすがに本が持ち込めず、手持無沙汰なので回りを見るともなしに見ていました。
その時、私は気が付いたのです。この場にいるということは、ここにいる「周りの人はみんな、癌患者」なのですね。
これまで、これほどまとまった人数の「癌患者」の方に、一度にお会いしたことはなく、非現実的な、不思議な空間に放り込まれたような感覚です。
しかしよく見れば、PETを受ける人の「付き添い」の方が多くおられました。
80才くらいの男性に、奥さんと60才年配の3人娘さんが付き添い、3人の娘さんが口々にお父さんに話しかけています。
私より若い30代後半の女性に70代のお母さんが付き添い、無言で並んで座っておられます。
年齢も様々、シチュエーションも様々。
その中に、私も含まれていて「付き添いなし」のバリエーションを加えています。「人生ドラマだなぁ」としみじみしました。
PETの手順は、①看護師の問診、医者の問診(5分)②癌細胞が映るように注射をする(10分)⓷個室に入り安静にして待つ(90分、脳を安静にするため読書不可)④画像を撮る(20分)以上です。
経費は、私の場合保険適用なので3万円強。
「はあああぁ、先月から何だかんだで、医療費が結構かかるなぁ、せめてポイントをゲットしよう」と思い、クレジットでお支払いしました。
PETの全てが終わり、解放されたのは午後2時前でした。
この日も家族には「会社へ出勤」と装っているため、すぐには家に帰れません。
丁度いいと思い、その足で買い物に行きました。4月に手術と言い渡されているので、入院グッズを買っておこうと思ったのです。
ネットで「乳癌の手術を受けた」方々のブログを複数熟読し、術後の腕が上がらない期間に便利なパジャマやブラなど、それぞれのマストアイテムにどんな機能が必要なのかは予習済みです。
買い物を終え、それでも時間が余ったので、またファミレスで時間調整です。
読書が趣味で本当に良かった。面白い本さえあれば、時間は飛ぶように過ぎていってくれるのです。
次は
驚愕のPET/CT画像診断検査 ”結果発表“ (nya.13)
です。