『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 』を読みました② (nya.146)
「在宅ひとり死」を希望します。 (2017年3月24日)
[amazonjs asin=”4022510587″ locale=”JP” title=”上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?”]本のタイトルを見た瞬間「ビビッ」ときた私ですが、実際に読んでみると「シビレ」ました。(笑)
『そーです、そこが知りたかったんです。』と、何度も膝を叩きながら読みました。
「身体にいいもの」は積極的に取り入れて、そういう意味での「延命」をすることには抵抗のない私ですが、それでも、生活のすべてを「身体にいいこと」をすることに捧げ、「延命」のための奉仕生活を送るのは「まっぴら」と思う私です。
「普通」に暮らすことが楽しいのであって、楽しさを排除して真面目に生活することは「性に合わない」と、その意味での闘いは、当初から「遠くに匙を投げて」がん生活を送っています。
生きることを楽しむには、たまには身体に悪いこともしなければ、「精神衛生上、身体に悪い」と思っています。(笑)
PET/CTの画像が「真っ黒」になるくらい骨転移無数、リンパ節転移無数に癌が転移した【乳癌ステージ4】の私が、骨転移が4か所のみに激減して、思いがけず「生きることを赦されている」のですから、命を粗末にするつもりは毛頭ありませんが、1分、1秒でもこの世に長く留まることが『至上命題』とは思えないのです。
「その時」が来たら、出来るだけ穏やかな形でこの世を「卒業したい」と思い、抗がん剤は使う意思がないことを主治医に伝えていますし(参照:「抗がん剤」について「私が」思うこと (nya.55))、終末期に備えて『延命治療拒否「事前指示書」』を用意しようと考えています。(参照:【乳癌ステージ4】な私の延命治療拒否「事前指示書」 (nya.60))
私の希望は、現在行っているホルモン療法が万策尽きた時は、抗がん剤治療をせず、薬によって「痛みの管理」をしながら、「延命治療をしない終末期」を、「ギリギリまで在宅医療」を受けながら自宅で過ごす、自力でトイレにいけなくなった場合は、「可能なら」ホスピスへ入院、「ダメなら」自宅で「看取り介護」を受ける、です。(参照:【乳癌ステージ4】な私が思う「終末医療」 (nya.59))
「普通の暮らし」が出来る時間は出来るだけ長く、終末期の最終盤、痛みや不快は出来るだけ押さえ、そのために「卒業」が早まるのは全然OKです。
このように、自分が望む終末期のイメージは固まっていて、後はそれの実現に向けて「地元の情報収集」をするだけ、と思っていたのですが、実は1点だけ「不安」がありました。
それは終末期の最終盤、いよいよ「看取り」の段階で「在宅で看取り介護」か「ホスピス」という事態まで進んだ時、私が思うように上手くいくのか、という不安です。
もうその段階になれば、私の見当識は失われていると思われるので、主導権を人に渡さなくてはなりません。
「ホスピス」の空きがなければ、自宅で「卒業」するのが希望ですが、そうなると結局家族の負担になるのではないかと恐れ、また家族が『後期高齢者の両親とくも膜下出血で左半身不随の兄」というメンバー構成であることを考えれば、そんな負担に耐えられず、結局「病院送り」にされ、見当識を失った私に「望んでいない」延命治療が延々と行われるのではないか、と恐れます。
そうならないように『延命治療拒否「事前指示書」』を準備し、生きている間は『任意後見契約』『任意代理契約(財産管理契約)』、「卒業」後は『死後事務委任契約』にお世話になることで、「家族がいても」家族の負担にならないように「おひとりさま」として身仕舞ができたらいいと思っています。(参照:【乳癌ステージ4】な私が望む、「卒業」の仕方 (nya.61))
ちなみに、
任意後見契約とは,まだ精神能力が欠けていない段階で,将来能力が不十分となった場合にそなえて,あらかじめ財産管理などを受任者に委任しておく契約です。 この契約は当事者の意思を明確にしておく必要がある(特に委任する財産管理行為の範囲の点)ため,公正証書によることが要件とされています。引用;任意後見契約公正証書http://www.h6.dion.ne.jp/~ntry-fh/niniko…
「死後事務委任契約」とは、「死後事務委任契約」とは、自分が亡くなった後の事務を委任したいと思う人(委任者といいます)が自分以外の第三者(受任者といいます)に対して、自己の死後の葬儀や埋葬等に関する事務についての代理権を与えて、自己の死後の事務を委託する委任契約をいいます。
委任契約というのは、原則として、委任者の死亡によって終了してしまいます。しかし、当事者の契約で「委任者の死亡によっても契約を終了させない」という合意をすることもできます。この合意をすることで、自分の死後も、受任者が死後事務委任契約に記載された事務を行うことができるようになります。引用:死後事務委任契約とは – 相続・遺言・任意後見相談ルームhttp://www.souzokuigon-chiba.jp/category…
です。
このように万全を期すつもりではいますが、なにぶんにも「素人」、そして「初体験」です。(笑)
「そこらあたり」がイマイチ具体的ににシュミレートできず「もやもや」していました。
そこに『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 』です。
「鴨がねぎを背負って」向こうから歩いて来たような、広い川を渡らなくては目的地に行けず途方に暮れていると「渡りに舟が来た」ような塩梅です。(笑)
小笠原先生は、岐阜県で開業医をされている方で、訪問診療40年、日本在宅ホスピス協会会長であり、がんの在宅看取り率95%、です。
その方が、上野千鶴子さんの67の質問を受ける形で、具体的な「在宅ひとり死」を様々な実例を挙げながら説明されています。
★認知症の場合は?
★家族との関係は?
★おひとりさまは誰が看取るの?
★お金はいくらあればよいですか?
などなど
読後の感想としては『小笠原先生のようなお医者さんに出会えれば、私が望む形で卒業できる!!』と思いました。
しかも終末期の最終盤になって慌てて「ホスピス」を探すことなく、今以上に高齢になった両親がいる自宅で、家族の負担にならずに在宅のまま「卒業する」ことも可能なのではないかという希望が生まれました。
著書の対談が行われているのは「2012年」、その時点で「希望」が見いだせるのですから、5年経過した今なら、さらに「在宅医療のバックアップ体制」が進展しているでしょうし、当初の目標である2020年「東京オリンピック」まで頑張れば、私の住む田舎でも「その波」が到達するかもしれません。
「むむむ、やれる!!」「最後の希望が叶う」
と、思いました。
明日のぶろぐでは、いよいよ具体的に「感銘」を受けた箇所をご紹介します。(前置きが長くてすみません。(笑))
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次は
『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 』を読みました③ (nya.147)
です。