『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 』を読みました④ (nya.148)

ねこ、風太 上を見る

常に上を目指すんじゃ、わし。

「在宅ひとり死」ってリーズナブルなんですね。嬉しいです。 (2017年3月26日)

【目次】

はじめに

第1章 がんで死ぬのがいちばんですか
第2章 PPK(ピンピンコロリ)と逝けますか
第3章 老衰で死ぬのは幸せですか
第4章 認知症になっても、いつまで家で過ごせますか
第5章 延命装置をつけたまま家にいられますか
第6章看取りは家族の役割ですか
第7章 家族のいないわたしの看取りは誰に託しますか
第8章 お金はいくらあればよいですか
第9章 離れていても在宅医療を受けられますか
――IT機器を駆使した在宅緩和ケアはこうなる
第10章 送られる側、送る側の心がまえは?

巻末に上野・小笠原対談 あとがき

上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 単行本 – 2013/2/20

ねこ、風太 こねこ昨日のブログが第1章を触れただけで終わり、「ま、まさか、このペースで第10章まで進むのか」と戦慄を覚えた方もおられたかと思いますが(笑)、安心してください「そんなに私は根気強くない」です。(笑)

ただし、今日は第8章に触れたいと思います。

だって、「これ」が解決すれば、ほとんどすべての不安が消えると思うからです。

『第8章 お金はいくらあればよいですか』

私はこの章を読んで、本当に胸を撫で下ろしました。

「在宅ひとり死」が、小笠原先生のような医師とその他のスタッフがチームを組むことで「実現可能」なことは喜ばしい限りですが、全国各地に小笠原先生のような素晴らしい医師がいるわけではなく、特別なスキル、特別な費用でしか実現しないものならば、「真正の田舎」に住む私とすれば「別の星の出来事」です。

そうでないと知りホッとしました。

ねこ、風太仕事中まず、小笠原先生が理想として考えられている「在宅ホスピス緩和ケア」とはなんぞや、です。

在宅ホスピスケアとは、患者の生活の場である“家”において実施されるホスピスケアのことをいう。“家”は、患者や家族が最も安らげる場であり、自分たちの意思を最大限実現できる場所である。したがって、 在宅ホスピスケアは、最後の日々を家で過ごしたいと願う患者や家族を援助して、その希望を叶えるためのケアである。

その中で中心的な役割を果たすのが「THP=トータルケアプランナー」とされており、どうやら「THP」は小笠原先生の造語であり、これからの「在宅介護」で求められる人材のようです。

THP(トータルヘルスプランナー)とは???

在宅医療(ホスピス緩和ケア)のキーパーソンで、例えば 『患者さんを看取りまで心豊かに支える』と目標を掲げた時、将来起こりうるすべての障害を予測し、適宜対応することで目標を完遂できる、そういう視点と実行力(実力)を有する人材です。

どんなことをするの???

THPは患者の病状をはじめ、介護力の有無や経済状況、家族の考えなどを考慮し、患者の希望を実現できるチームを作ります。それぞれの得意分野や特徴、対応のスピードなどを熟知し、地域にバラバラにいるメンバーを結集してまとめ上げていく役割を担い、チームの中で連携・協働・協調の橋渡しや介入をします。

日本在宅ホスピス協会http://n-hha.com/

ねこ、風太ふりむくこのような「在宅ホスピス緩和ケア」を理想としている小笠原先生が、実践されている「看取りの費用」がいかほどのものか「ぜひ知りたい」と思いました。

以下、著書の中の上野千鶴子さんと小笠原先生のQ&Aです。

 

Q55 ここまでに理想的な在宅介護・医療の話をうかがってきました。多くの人が、できればいいな~、とお思いになるでしょうが、同時に、先立つものはお金。どれくらいかかるのか、と心配になります。これまでお話ししてくださったケアは、介護保険の枠内でまかなえますか。

A55 患者さんが介護保険外のサービスを希望されればいくらでも提示しますが、介護保険制度の枠内でまなかうようにすることも充分可能です。今までにも、とくにがん末期の患者さんでは8割の方が枠内で収まっています。収まらなかったケースは本人の希望によるものと家族の希望によるものが半々です。・・・・・

Q57 介護の不足分を補うためのお金はどれだけ必要になるでしょうか。

A57 ケースバイケースですが、尿道留置カテーテルや夜間セデーションを選ぶ場合は夜間の身体介護をする必要がないため、介護保険の一割負担を上回る自費負担が発生することは比較的少ないと思います。

が、夜間セデーションや尿道留置カテーテルを選ぶ代わりに家政婦やヘルパーに依頼する場合は、当然、制度の枠内では収まらず。追加負担が生じることもあります。

現実を見ると、がんの場合は寝たきり、つまり夜間の身体介護を必要とする状態になってから1ヵ月以内で旅立たれる方が多いので、不足分は30万円以内という金額がひとつの目安になるでしょう。一方、認知症や脳卒中後遺症などで5年、10年と長くなるケースでは100万円、200万円と費用がかさむことがあります。・・・・・

しかしおひとりさまの多くは、長い間ひとりで自立した暮らしを営んできたため、たとえ動けなくなっても、心はしっかりと自立されているものです。医療保険と介護保険などの公的支援を利用し、尿道留置カテーテルや夜間セデーションなどの有用な手段を活用すれば、制度の自己負担分のほかに自費負担分として100万円(がんの場合は30万円)も用意しておけば、「希望死・満足死・納得死」の願いは充分かなえられると思います。生活保護の方でも実際、在宅ひとり死していますので、お金はあればあるように、なければないように、在宅ひとり死は可能です。

小笠原先生がこのように答えられているのは、

2008年から12年までの5年間に限って、当院で看取った18人の独居の人を疾患別に分けると、がん13人(うち3人は認知症も併発)、非がん5人(認知症3人、老衰2人)でした。そのうち死亡診断書代(1万円)、緊急往診時の交通費(在宅期間中合計で1人平均1万円以下、訪問診療時の交通費は無料)などの実費を除き、保険外の自費負担の必要があった人は7人だけでした。その他11人の人は、医療保険と介護保険の枠内ですべて収まりました。保険外の自費負担のあった7人のうち5人は認知症で・・・・・

という実例から導かれたものです。

ねこ、風太ねぼけいくら「疑り深い」私でも、100万円を「身仕舞」に用意すればいいのではないか?信じていいのではないか?と思っています。(笑)

私が特に「嬉しい」と思ったのは、小笠原先生が実際に看取ったがん患者の「傾向」として、

・・・・・というのも、一人暮らしでがん死の人は、急変のプロセスをたどることが多いため、家政婦の助けを必要としないことが多いのだと思います。だから亡くなる少し前から家政婦を頼んでも自費負担は30万円程度で収まることが多いのです。がんの人に限っていえば、費用負担についてそれほど心配されなくてもいいという実感を持っています。・・・・・

(注:「・・・・・」は私が省略したものです。著書の本意が歪んで伝わっているかもしれません。ご興味のある方は、ぜひ著書の原文を省略なしで読んでください。)

と、繰り返し言われていることで、この言葉に本当に救われました。

「普通の暮らし」をできるだけ長く、「急変のプロセス」は出来るだけ短く、というのは、私の「理想」と完全に合致します。

もし、小笠原先生のおっしゃられる「がん死」が私に与えられること「決定」なら、万歳三唱のあと三本締めをしたいくらいです。(笑)

まぁ、何事も「決定」とはならないのが人生で、思ったより長引いたりするのかもしれませんが、「そんな理想的な死に方なんかない」「絵に描いた餅」「そんなことを夢見るより、家族の負担にならないようにお金を貯めておけ」という『現実的』なご意見に、「流されなくてもいいんだ」と思えるだけで「幸せ」を噛みしめるのでした。

あともう1日、『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 』についてのブログを続けます。

辛夷(こぶし)と山茱萸(さんしゅゆ)

辛夷(こぶし)と山茱萸(さんしゅゆ)と白木蓮

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次は

『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか? 』を読みました⑤ (nya.149)

です。

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