一つ約束が果たせました。合掌 (nya.502)

春の海辺

春の海辺

お礼参りが出来るってすてきなことですね。 (2018年3月16日)

こんなふうにゆっくり春を迎えるのは、幼かった子供の時以来ではないかと思いながら過ごしています。

もちろん幼かった私に「四季の移ろい」を愛でるという気持ちはありませんでした。

自然のど真ん中で育つ子どもらしく「だんだん寒くなくなってきた」「花が咲いた」「ちょうちょがいる」と、春だけに限らず、自然が変化することを当たり前のこととして楽しんでいました。

自然の変化と幼い子どもの心はものすごく短い紐で結ばれていて、ほんとうに一心同体、二人三脚で自然と共に転げまわっているうちに成長したように思います。

自然と自分の境界線が曖昧で、道端に花が咲いているのを見れば自分のことのように嬉しくて笑い、草を抜けば白い根が地面からズルズル出てくる不思議に笑い、雨が降れば長靴をはいて水たまりが歩けるので笑っていました。

春の海辺

春の海辺

自然と私の付き合い方や距離は、年齢を重ねることで変化していきました。

明日がなく、「一日」ですべてが完結していた幼い頃の私は、「子どもは風の子」でした。

保育園、幼稚園、小学校と進むにつれて、自然より楽しいことが多くなっていき、立ち止まって自然を愛でることが少なくなっていきました。

中学校、高校、大学では、あまりにも生きることに夢中で自然は自分の背景になりました。

社会人になって忙殺されるようになると、自然は一日のわずかな時間、車窓から眺める風景になりました。

春の海辺

春の海辺

特に私の場合は、社会人として過ごした28年間、日中は屋内に拘束され、休日は体調整えるために横になって休むことの多かったので、四季の移ろいの「お昼間」がごっそり抜けています。

しかし、【乳癌ステージ4】と知らないまま体調が悪化していくにつれて、四季の移ろいが体調に直結するようになり、その意味で天気や気温や気圧を感じるようになりました。

そしてその影響から、逆に自然を身近に感じる心を取り戻したのです。

さらに今年の1月1日から休職した私は、厳冬から早春に移り変わる季節の変化をじっくり堪能している今の生活が、物心がついて以来「生まれて初めて」のことではないかと喜びの溜息をついています。

3月の日差しはこれほど暖かなものだったのかと衝撃を受けています。(笑)

朝晩の冷え込みが残る3月、朝晩の気温にアジャストした例年の私なら心も洋服もまだまだ冬が居座っていましたが、今年の3月、ぐんぐん強さを増す太陽の日差しの中で散歩する私は、帽子と日焼け止めが必須です。

街ゆく人たちが薄着なのは、ファッションのための「やせ我慢」なのかと思っていましたが、3月のお昼を知れば、コートやマフラーが必要ないものだったのだと腑に落ちました。(笑)

50年同じ土地で生き、50回の四季を経験していながら、未だに知らないことがあることに笑います。

春の海辺

春の海辺

さて、そんな3月を送っている私ですが、先日ブログが500回になると知った時から気になっていたことがありました。

自分が毎日更新しているブログが「500回になるのを知る?」というのも変ですが(笑)、ふだん回数など気にせず、適当に風太と田舎の風景の写真を貼り付けているので、(nya.500)に貼り付けて「・・・500」「おお!!500」と感心したのです。(笑)

「そうか、500回か、よく続いたなぁ」とまず自分を褒めたのですが(笑)、何か「忘れ物」があるような気分になり、「・・・・・・・・」ともやもやしていました。

そんな折に友人がメールをくれて、「あああ☆☆☆」と思い出したのです。

2016年の12月に、その友人を我が家から少し離れた海の近くの神社へ連れて行った時、ブログを書き始めたばかりだった私は、神さまに手を合わせ「ブログが誰かの心に届きますように」と祈り、「ブログがうまく続けられたら、必ずお礼に来ます」と約束をしたのです。(参照:遠くに住む友人に私の地元の「神社」に行きたいと誘われる (nya.123)

春の海辺

春の海辺

「500回」と言えば、お礼に行くのにちょうどいい区切りです。

それに目指す神社は海岸沿いの小高い山にあり、参道は延々と石段が続くのです。

3月が「心地よい」ギリギリで、これ以降はホットフラッシュを抱える私から汗が吹き出すことでしょう。(笑)

折よく腓骨骨折の最後の診断で病院に呼ばれている日が近々にあり、診察の後、遠回りして神社にお参りして来ようと決めました。

その日は晴天、まずは車で病院に向かいました。

レントゲンで確認をし、医者から「はい、終了」と言われ、あっけなくお役御免になった私は、よしよし、この足で神社に向かうぞと、駐車した車に戻りました。

「暑い、半端なく暑いぞ、車の中」

3月の日差しが想定以上に暑く汗をかき始めた私は、神社に直行することを諦めて一旦家に帰り、セーターを脱ぎ、日焼け止めを塗り、帽子を目深に被って再出発しました。(笑)

春の海辺

春の海辺

波の音が聞こえるまでに海に近付いたのは、2016年の12月以来でした「。

「波の音ってこんな音だったのか」と感動し、「波は気が遠くなるくらいに絶えず打ち寄せているんだ」と思いました。

まずはお参りです。

波の音から遠ざかるように、石段を登りました。

参道

参道

石段を登りながら、今の自分の奇跡を思いました。

自分の足でこの長い石段を登れているのです。

先々のことを心配するより、まずこの奇跡に感謝しなくてどうする、と思いました。

「風の子」だった私の上に茫々と時は流れ、50才の私は乳がんを患いしかもステージ4、体調不良で会社を休職して、猫と散歩をしながら、一日ごとに表情を変えていく春の小さな変化を楽しんでいるのです。

自分が末期がんだと知って「なんと」5回目の春を迎えていることにも驚きますが、毎日出勤するには少し体力が足らないものの、穏やかな日常を過ごすには十分な体調を保ち、のんきに猫の後ろを歩いているのですから、驚きを越えて奇跡に感謝です。

参道

参道

無事に大汗をかく前に本殿に辿り着いた私は、お礼を申し上げました。

1年半ほど前、海のものとも山のものともつかないブログを書き始めました。

書き始めて2か月、五里霧中で無我夢中の時この神社にお参りして、ブログがどんなものになるのか当人ですら分からないものを「ものになりますように」とお願いしました。

そして、四季が一回半巡る間に「500回」を通過しました。

体調を保つことが出来ました。

書き続けることが出来ました。

自分が思うより多くの人に読んでいただき、励ましの言葉をいただいています。

疎遠になっていた友人と再会しました。

私という人間が、乳がんのステージ4と知る以前と以後、どのように思って生きてきたかを言葉にすることを選んでよかったと思っています。

お導きとお力添えをいただき、本当にありがとうございます。

これからも、私なりの人生を私なりに生きていきますので、よろしくお願いいたします。

春の海

春の海

いつもながら、神社の境内にいると心が洗われていきます。

深呼吸をしながら参拝を終えて、参道を下っていると途中から波の音が戻ってきました。

波の音に送られて参拝し、波の音に包まれて帰ってこられるこの神社って好きだなぁ、と思いました。

お礼参りができる自分は、幸せ者だなぁと思いました。

 

次は

です。

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一つ約束が果たせました。合掌 (nya.502)” に対して 14 件のコメントがあります

  1. ともろー より:

    写真から澄んだ空気が伝わってきます。
    これからも書き続けてほしいと願ってます。次は「1000回」のお礼参りに!
    波の音を聞きながら…参拝してみたい神社です。

    骨折の通院無事終了したのですね。良かったです。風太さんも安心してるかな

    1. ふるゆら より:

      トモローさん、ありがとうございます。

      春の海辺はほんとうに気持ち良かったです。

      トモローさんも、本格的に暖かくなったら健太くんと海に出掛けてみてください。

      心に新鮮な風が吹き抜けます。

      骨折は無事終了してホッとしました。

      風太は、私が骨折していようといまいと、私の歩くのがのろいので、いつも呆れています。(笑)

      1. ともろー より:

        部屋の窓から太平洋がみえるんですよー。車で2、3分で海に行けます。まだ浜風が冷たいですが、ぽかぽか陽気になったら健太と行ってみます!

        ツンデレ風太さん、ふるゆらさんの足の怪我の全快を誰より喜んでいると思います

        1. ふるゆら より:

          おはようございます、トモローさん。

          部屋から海が見えるなんてステキです。

          私の二階の部屋から見えるのは田んぼです。(笑)

          でも、柿の木と椿の天辺も見えるので、いろんな鳥さんたちが休んでいくんですよ。

  2. 華子 より:

    500回おめでとうございます。風太ちゃんの魅力か、ふるゆらさんの見事な筆の力かはわかりませんが私は完全に取り込まれています。実はわたくし、もう何年かで後期高齢者と呼ばれる身にして、乳がん患者。57歳で気づき70歳で初受診。放置の理由など書けませんがとにかく80ミリという巨大な腫瘍になってこれは破れるぞと思い受診しました。大きさからステージはわかりますが、そんなことは何一つ言わず「とってください」というと当然のようにこれからすべきことの説明をしてくれました。超音波、マンモ、骨シンチ、CT、血液、細胞診・・・結果 画像上遠隔転移や骨転移なし、浸潤性乳管癌、ホルモン陽性Her2陰性、MIB-1 8%で、全摘が決まり、入院手術とあっという間の1か月でした。術後の治療はホルモン療法のみ(アリミデックス)長々と書きましたが何を言いたいかというと私もずいぶん長く共存したということです。私の場合は知りながらですし、こんな愚かなことはしてはいけないし早期発見はなにより大切ですが、これほど長く一緒にいても元気に生きている患者もいるということで、生き方考え方信じ方疑い方性格いろいろな要素で、永らえているのではないかと思いました。ちなみに私はダイナミックなお母さんといわれています。もし不適切なコメントでしたら削除あるいは不掲載なんでも了解です。

    1. ふるゆら より:

      華子さん、初めまして、「取りこまれて」いただき、そしてコメントありがとうございます。

      私たち「がん友」にして、「気にせずがんと共存して生きていく派」ですね。(笑)

      そして、華子さんは「ダイナミックなお母さん」で、私は「アネゴ」です。(笑)

      80ミリという巨大な腫瘍で、遠隔転移や骨転移なしなんてすごいですね。

      私の経過も「そんなんあり?」というケースだと思いますが、華子さんのケースもすごいです。

      このまま私たちは、うんと長生きして、世間をアッと言わせましょうね。♪

      華子さんは、もうすでに13年も「がんマラソン」を走られている先輩ランナーです。

      私も先輩の後をゆっくりぽてぽてついていきまぁ~す。♪

      1. 華子 より:

        巨大な腫瘍とは、主治医の言葉です(ー_ー)!!手術室の都合で術日が伸びそうだったのを、主治医が、「ひと月も待てん!それでは破れてしまいそうな巨大な腫瘍なんや。もっと早く入れてくれ」
        さすがにはっとした顔してらっしゃいました。術後の説明では、約40ミリの腫瘍が2個、嚢胞に包まれていて(それであんなに大きかった)、それが手術時に破れたので、きれいに洗浄してくれたそうですが、がん細胞まき散らしたんちゃうん?と思ったけど、《そこはほれ》ダイナミックかあちゃん、「ガン子ちゃん今日までおとなしくしてくれてありがとう。もう洗い流された?」って聞きました。
        13年の間も時々会話してたし、5月が来れば術後3年、今もたまに、もういないんでしょ?とか訊ねています。マイペースでぼちぼち歩きましょう。

        1. ふるゆら より:

          おはようございます、華子さん。

          ははは、そうですよね「共存派」は会話しますよね。(笑)

          私はお風呂に入って、お塩とお酒で全身を手で洗うのですが、胸を洗う時は「痛いの痛いの飛んでいけ」式に、乳がんの細胞が宇宙の彼方に飛び去って行く様子を妄想しながら「説得」しています。(笑)

          がんも、自分の体の中に出来た自分の一部なので、「いたけりゃ居ていいけど、大人しくしといてね」と思っています。

          そんな「ゆるやかな関係」が、いいのかもしれませんね。

  3. ゆうこ より:

    静寂で静謐な幸せ感漂う素敵なブログ、ありがとうございます
    幸福を感じる秘訣……
    それは私はsensitivityとvulnerability、
    どれだけ微細に感じとれる心の目を持っているか、
    傷付きやすい柔らかな心を持っているかだと思っています
    それぐらい繊細な感性を持っていないと
    細かな自然が伝えてくれているメッセージが受け取れません
    風にそよぐ草木や雲間から射す放射状の太陽の光
    いつまでも鳴き続ける鶯や小川のせせらぎ…
    そういうありとあらゆる森羅万象は多分、神様からの
    ラブレターですね
    その読解力が長ければ鬼に金棒ですね

    1. ふるゆら より:

      ゆうこさん、ありがとうございます。

      波の音、素敵でした。

      本当に「神さまからのラブレター」です。

      倦まず弛まず繰り返すことを恐れるな、と波を見て感じました。

      他の方のコメントの返信でも紹介したのですが、一昔前に流行ったハードボイルド小説(レイモンド・チャンドラー)で、ヒロインが「あなたの様に強い人が、どうしてそんなに優しくなれるの?」と主人公に聞くと『タフでなければ生きていけない 優しくなければ生きている資格がない』という言葉があります。

      この世を生き抜こうと思えばタフであることを求められますが、それでも、自然の小さな声を聞き取れる柔らかな心を失わずにいたいものです。

      1. ゆうこ より:

        「波は気が遠くなるくらいに絶えず打ち寄せているんだ」
        って素敵な文ですね
        そう、神様は絶えず愛を発信している
        奇跡って当たり前で凡庸なことが、実は途轍もなく
        嬉しく有難い事だったと気付く事ですね

        1. ふるゆら より:

          私には忘れられない言葉があります。

          どんなにくだらないことだって、それを一生続けられたら立派なことになる。

          小さなことであっても、それが自分にとって譲れないものであるならば、倦まず弛まず繰り返すことを恐れずにやり抜いてみようと思いました。

  4. 半年前くらいからブログを読ませていただいています。初めは風太ちゃんの写真が好きで風景がきれいな所に惹かれて、文章もメリハリが効いて面白くて読むのを楽しみにしていました。それに私と同じステージ4で同じようにリンパや骨に多発転移しているのに憂鬱な気持ちにならずに日常を送っておられる感じがして驚きもありました。
    私は55歳の時に乳がんで右胸全摘して62歳の時に肺とリンパと骨の転移がわかりました。今は65歳です。現在無職の33歳の娘と3匹の小型犬と暮らしています。
    65歳まで生きたのだから満足な気もしますが癌で死ぬのは違うというか根拠はないけれど癌は治るような気がするのです。近くに乳がんの患者会がありますが病院の治療以外は認めない会なので仲間が欲しかったけれど入りませんでした。それで整体の先生に教えてもらい去年の秋に「いずみの会」に入会させてもらいました。名古屋の会ですが関東地区交流会に参加することができます。この会は会員の生存率が高いらしいのと、自分の病気は自分で治す!という考え方が良いなと思いました。
    今は治療では抗ホルモン薬のフェソロデックスとランマークを使っています。
    元々、体力がなくて白血球が少ないのが悩みです。そこで民間療法でAWGという波動療法を受けています。頭が悪くて詳しい理論は理解できないけれど行くと体が楽になります。
    AWGに辿りつくまでに何かにすがりたくて、わずかな貯金をはたいてアドバンスクリニックのマイクロ波療法や高濃度ビタミンC療法など色々な治療に飛びついて痛い目にあったりもしました。今はゆっくりとなら日常生活を送る元気はありますが、右脇下のリンパのしこりの成長痛!?が気になっています。一年前は、しこりが3cmだったのが7cmくらいに大きくなり腕を上げるときに邪魔な感じがします。
    主治医は以前は、切除できますよ!と言ってましたが断わりました。
    切除することで免疫力が落ちると癌が他の臓器に転移するのではないかと思ったからです。甘い物を食べると、しこり部分が痛くなるので病気のバロメーターになって良いかもしれないと感じました。文章を書きなれてないので深夜になってしまいました。
    これからもブログを読むのを楽しみにさせていただきます。よろしくお願いいたします。

    1. ふるゆら より:

      麻智子さん、初めまして、コメントありがとうございます。

      風太と自然を気に入っていただいてありがとうございます。

      ブログにも書きましたが、末期がんの人でサバイブ出来ている人の共通項に「がんを気にしないで生きる」ということがあるそうです。

      麻智子さんのように、痛みがあれば気にせずにいることは難しいと思いますが、それでも、小さな幸せを存分に楽しみましょうね♪

      私も「がんの患者会」なるものに参加したことはありません。

      先入観というか直感というか(笑)、そのような「会」に参加される方は、私より数倍真剣に癌に向き合い、数百倍「身体にいいこと」に取り組んでおられるのではないかと思い、「のら患者」の私が参加すると、自分のいい加減さに打ちのめされるに違いないと、勝手に劣等感を抱いているのです。(笑)

      麻智子さんは、ご自分に合った「会」や治療法に出会われて良かったですね。

      ではでは、一緒に「がんマラソン」を走りましょう♪

      こちらこそよろしくお願いいたします。

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