穏やかな誕生日に贈られたギフト (nya.94)

ねこ、風太 針の目

この家の平和はわしが守っとる

『A KIND OF MAGIC』 作詞: Roger Taylor 作曲:QUEEN )♪はいい歌だなぁ   (2015年10月)

金木犀の花の香りがして、また自分の誕生日のある10月が巡って来たのだと知りました。

地球温暖化の影響なのか、年々歳々9月の残暑が厳しく、夏が苦手な私にとって10月は「長く厳しい夏」を乗り越えた喜びをもって迎える月となりました。(涙)

「夏が終わった」ことをこんなに喜ぶのは、シロクマとペンギンの次に私なのではないかと思います。(笑)

2015年の誕生日も、風太の腕枕をしている右肩の痛みで目覚めることから始まりました。幸せです。(笑)

10月ともなれば夜が寒くなり、風太が布団に潜り込む頻度が高くなるのですが、風太も来月の11月で2才、人間でいえば「27才!!」、男盛りでみっしり肉のついた身体は5kg、私の腕が悲鳴をあげるはずです。(笑)

しかも、風太は快適性を布団と布団の外の境界線付近に見出し、横向きで寝ている私が投げ出した腕の辺りがベストポジションと結論付けたようです。

「腕枕」なら頭の重さだけですが、かなりの頻度で私の腕全体の上に寝て、全体重をかけて「押さえ込み」技を掛けられていることがあります。

私の右肩はこのために「慢性的な痛み」を抱えることになり、鍼(はり)の先生から「風太君を説得して、別の場所で寝てもらえませんか」とお叱りを受けています。(笑)

まぁ、悪いのは風太ではなく、私の睡眠が深すぎて「痛くなるまで目が覚めない」ことにもあるのですが。(笑)

ねこ、風太 寝る

 

さてさて誕生日♪今日は「ばっちり」病院DAYです。(涙)

3週間に一度の通院が、よりによって誕生日に当たるなんて・・・。(涙)

しょーがないので、病院に向かいました。

せめて楽しくやろうとクイーン (Queen)のベストアルバムをセット、天才フレディ・マーキュリーのヴォーカルに合わせて身体を揺らしながら運転しました。

私はクイーン (Queen)の初期の頃の、底抜けに明るい楽曲が大好きなのです。

季節は秋、一面に広がる田んぼの稲穂は、斜めから差し込む朝の光を受けて、光を含んだように黄色く発光し、空と大地の間の「空間すべて」が暖かい色に染まっています。

Queenの音楽と「THE・日本の田園風景」な私の田舎の秋との「ミスマッチ」感がたまりません。(笑)

 

そして名曲『A KIND OF MAGIC』 (作詞: Roger Taylor 作曲:QUEEN )♪が流れ、フレディが「magic、magic、magic、magic」♪と歌います。

本当に、「これはある種の魔法なのか」と言いたいのは、私の方です。

自分が【乳癌ステージ4】だと知った2014年の3月、同じ道を病院に向かうために車を走らせている時、1年半後に誕生日を迎えた私が「しょーがないから病院に行く」などという贅沢が赦されるなんて、想像もできませんでした。

しかも、今年の夏には「癌転移無数から骨転移4か所」になり、病状が劇的に好転しています。

「骨転移無数、リンパ節転移無数」の私が、骨転移の痛みを経験することなく、身体を揺らして、フレディのヴォーカルに合わせて歌っているのですから、「まるで魔法にかけられたよう」な現実です。

何に感謝したらいいのか、とにかく自然が美しくて、音楽が楽しくて、日々の暮らしが愛おしくて、歌いながら笑いながら涙が流れました。

ふうぅぅぅ、やはり天才フレディ・マーキュリー、私をROCKで泣かせるなんて只者ではありません。(笑)

これから行く病院で、「いつものルーティンを淡々とこなす」だけで済んでしまう「幸運」

病院への通院が3週間に1度だけで済んでいることで、病気に拘束されることなく、時間的にも精神的にも自由に「普通の暮らし」を可能にしている「幸運」

ホルモン療法だけで治療効果を得たことで、痛みや不快に耐えることなく、好きなことをし、好きなものを食べている「幸運」

 

私の乳癌が完治してしまうことはなく、これからも「いつ、ホルモン剤が効かなくなるのか」という不安が常につきまとうでしょう。

高齢の両親と、くも膜下出血で半身不随の兄、【乳癌ステージ4】な私という家族構成で「いつ、誰が、先に、倒れるか」という究極のチキンゲームを続けながら、危うい均衡を保っている今の「幸運」が、「薄氷の上に築かれた砂上の楼閣」であることも、痛いほど認識しています。

でも、今日、秋の美しい朝に、クイーン (Queen)のフレディ・マーキュリーが歌う『A KIND OF MAGIC』 (カインド・オブ・マジック)♪に合わせて歌いながら、泣きながら笑っている私は、混じりっ気なしに「幸せ」ですし、この「幸せ」を大いに楽しもうと思うのです。

友人からもたくさんの「おめでとう」をもらいました。

「生きていてくれて嬉しい」と言ってもらいました。

風太は今日も、私を笑わせてくれました。

「ギフト」という英語には「神さまから贈られた」という意味があります。

今はまだ、「魔法のようなギフト」を贈られた「深い感謝と深い喜び」を、どのように「お返し」したらいいのか分かりませんし、神さまからいただいた「思いがけない時間の猶予」をどのように使えばいいのかも分かりません。

今日はただただ喜びに浸り、明日から忘れず考えていきたいと思います。

 

ともだちがくれました。

次は

「同じちやう!?」と友人から聞いた「癌が消えた人」の話 (nya.95)

です。

 

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