分子標的薬アフィニトールと顎骨壊死「高気圧酸素治療」 7月&8月 (nya.3452)

はははははははは、笑うしかない夏(2025年7月&8月)

【分子標的薬アフィニトール+アロマターゼ阻害薬エキセメスタン】を始めたのは2024年の9月、様々な副作用の大波小波に翻弄され、難破しかけ、漂流しかけ、味覚障害になり、腎盂腎炎になり、糖尿病になり、副鼻腔炎になり、顎骨壊死になり、それでも、何とか潮流に運ばれながら浜辺に打ち上げられ「助かったかも」と思えたのが、2025年7月初めでした。

「しんどいのはしんどいけれど、これなら夏をサバイブできるかも」と思えて、安堵に胸を撫で下したのです。

けれども、それで「めでたしめでたし」と終わらないのが人生、山頭火さんも『分け入っても分け入っても青い山』と言われておられます。(溜息)

7月には、「またしてもまたしても」3つのイベントがありました。(号泣)

一つ目は、【分子標的薬アフィニトール+アロマターゼ阻害薬エキセメスタン】で抑制されていた腫瘍マーカーが、ふらふらと上昇し始めました。

アフィニトールの薬効期間(病状がコントロールできる期間)は、がんの進行度や疾患によって個人差がありますが、一般的に数ヶ月〜半年程度(乳がんで約6.9ヶ月など)がひとつの目安とされています。具体的な期間は病状により異なります。

・・・・・・コレです。

私の場合、がん告知後の最初のホルモン療法の薬のタモキシフェンによって6年近く腫瘍マーカーを抑制できたため、ついついのんびり考えてしまうのですが、2024年9月のお彼岸の頃に始めたのですから、そろそろ10か月、【分子標的薬アフィニトール+アロマターゼ阻害薬エキセメスタン】の薬効が薄れてきても不思議ではありません。

腫瘍マーカーNCC-ST439(基準値4.5未満)は、6月76→7月100→8月130、腫瘍マーカーCA15-3(基準値25.0以下)は、6月15.0→7月16.6→8月19.3と、慌てるほどのことはありませんが、確実に「微増」傾向に転じました。

こうなると、「またしてもまたしても」次の薬は何がいいか問題が浮上します。

そうなると、「またしてもまたしても」神様の領域の博打に身を投じることとなり、ハラハラドキドキの日々です。

とはいえ、現時点では「微増」ですから、経過観察をして「微増」では済まなくなる時まで、【分子標的薬アフィニトール+アロマターゼ阻害薬エキセメスタン】を継続することになります。

 

二つ目は、顎骨壊死で、大学病院の口腔外科の先生から勧められた「コウキアツサンソチリョウ」なるものです。

これまた「コウキアツサンソチリョウ」とは?です。(笑)

「コウキアツサンソチリョウ」は「高気圧酸素治療」のことでした。

そして、「高気圧酸素治療とは何するものぞ?」です。(笑)

●「高気圧酸素治療(高気圧高濃度酸素)」

大気圧より高い気圧の装置内で100%の酸素を吸入する医療行為です。血液に大量の酸素を溶け込ませ、細胞の修復や血流改善を促進します。突発性難聴や重傷の火傷など、多くの疾患に保険適用されています。

● 治療の基本メカニズム

通常、血液中の酸素は赤血球と結びついて全身に運ばれます。高気圧環境では、液体(血漿)そのものに酸素が直接溶け込むため、血管が細くなっている場所や血流が滞っている組織の奥深くまで十分な酸素を行き渡らせることができます。

・組織修復・血流改善:毛細血管の隅々まで酸素を行き渡らせ、傷の治りを早めたり腫れを抑えたりします。

・殺菌作用:酸素を好まない特定の細菌の繁殖を抑える効果があります。

・浮腫(むくみ)の軽減:血管を収縮させて頭蓋内などの圧力を下げる働きがあります。

治療の流れと時間医療機関での一般的な治療

加圧(約10〜15分): カプセルやタンク内の気圧を、通常の約2〜3気圧までゆっくりと高めます。

吸入(約60分): 高気圧の中で純度の高い酸素を吸入します。

減圧(約10〜15分): 徐々に通常の気圧へ戻します。

合計で約90分程度の治療になります。

●対象となる主な疾患健康保険の適用対象となる代表的な疾患

突発性難聴、網膜動脈閉塞症、急性一酸化炭素中毒、重症の熱傷や凍傷、難治性潰瘍を伴う末梢循環障害(糖尿病などによる足の壊疽など)、減圧症(潜水病)

● 注意点

・耳抜き:気圧が上がるため、飛行機に乗ったときのような耳の痛みや詰まりを感じることがあります。そのため、自分で「耳抜き」ができることが条件となります。

・持ち込み制限:装置内は高濃度酸素で満たされるため、発火の原因となるカイロやライター、化粧品、時計などの持ち込みは厳禁です。

・酸素カプセルとの違い:美容や疲労回復目的で民間施設に置かれている「酸素カプセル」は、通常の空気(酸素濃度約21%)を少しだけ加圧する健康器具です。一方、医療機関で行う高気圧酸素療法は、医療目的で認可された装置を使用し、100%の酸素と高い圧力をかけて体内の酸素濃度を大幅に引き上げる診療行為です。治療の実施施設や詳細な適応疾患については、日本高気圧潜水医学会などの専門情報もあわせてご参照ください。

 

・・・で、以下の通りの問答で私の「高気圧酸素治療」が決定されました。

口腔外科の先生:「高気圧酸素治療が顎骨壊死に効くんだけど、県内に施設が2か所しかないから遠いし、30日=30回通う必要があるからなぁ・・・。」

私:「施設はどこですか?」

口腔外科の先生:「〇〇病院とXX病院」

私:「〇〇病院近いですよ、この大学病院に比べたら半分の距離、車で30分もかからないです。」

口腔外科の先生:「え?そう?じゃ、行ってみる?」

私:「保険適用なんですよね」

口腔外科の先生:「それは大丈夫」

私:「んじゃ、行きます」

口腔外科の先生:「じゃ、〇〇病院の耳鼻科に紹介状書くわ」

私:「高気圧酸素治療って耳鼻科?ですか」

どうやら、この「高気圧酸素治療」なるもの、顎骨壊死に「殺菌作用:酸素を好まない特定の細菌の繁殖を抑える効果があります。」の点が有効で、主に顎骨壊死の手術前後に15回ずつ受けると予後が良いこと多いらしく、何人もの患者さんを紹介しているとのことでした。

私の場合は「経過観察」ですが、「腐骨」が健康なあごの骨から分離して浮いてくるのを待っているものの、なかなか兆候が見られないため、「高気圧酸素治療」を受けてはどうかというものでした。

「高気圧酸素治療」が耳鼻科なのは、「潜水病」の治療として始まったかららしいです。

●高気圧酸素治療の由来は、1662年にイギリスの生理学者ヘンショウ(Henshaw)が加圧室(ドミシリウム)を考案し、気圧を変えることで病気の治療を試みたことに始まります。その後、1950年代に潜水病(減圧症)の治療として発展し、現代の医療へと確立されました。

●戦後、特に昭和20年代から30年代にかけて多発した潜水病(減圧症)は、主に潜水器(ヘルメット式潜水や送気式潜水)を用いた漁業者(アワビやサザエの採貝、海藻採取など)の間で急増しました。海上のコンプレッサーから空気を送り続ける潜水方式の普及により、長時間・深海での過酷な労働が可能になった反面、不適切な急浮上が原因で多くの被害者を出しました。

ヒッキーでプータローの私には「可処分時間」がたっぷりあります。

〇〇病院は車で30分、地元の河川敷の土手沿いの道が大半で、信号もなくストレスなく通えますので、「それで顎骨壊死が良くなるなら」嫌はありません。

〇〇病院の耳鼻科の紹介状を貰い、初診で治療30回のスケジュール調整をして、「猛暑の真夏」に「高気圧酸素治療」に通うことが決定しました。

90分と時間はかかるものの、治療そのものは、「カプセルの中で耳抜きしながら寝ているだけ」です。

可燃物厳禁なので、本もスマホも持ち込めないのが残念でしたが、カプセル横にテレビが設置されていて、耳抜きをしつつ、夏の風物詩「夏の高校野球」を見ながらいつの間にか寝て、時間が来たら起こしてもらって耳抜きをするという「お気楽」なものでした。

ただし、耳抜きが上手にできない人は「鼓膜切開」する他ないらしく、耳鼻科の先生に「半分くらいの人が切開するかなぁ」と脅されていましたが、幸い私は耳抜きが上手だったらしく、最初に少し水が溜まった程度で収まり、幸運にも「お気楽」だったのです。

そして、私の「高気圧酸素治療」が「お気楽」なリラックスタイムだったのは、本当に僥倖だったのです。

なぜなら、「高気圧酸素治療」と並行して、三つ目のイベントが発生し、「高気圧酸素治療」が「お気楽」でなかったら、私は泣き崩れていたことでしょう・・・。

 

その三つ目のイベントとは、運命の7月26日、「自宅で母(84才)が転倒し左肩を骨折する」という特大のビッグウェーブで、ようやく【分子標的薬アフィニトール+アロマターゼ阻害薬エキセメスタン】の副作用の大嵐から命からがらサバイブした私に、更なる別種の「漂流体験」をもたらすものでした。

このイベントの顛末については、以前のブログにアップした『母の手術と風太の「断食」てんやわんや事件 (nya.3280)』に詳しく書きましたので、そちらをご参照ください。合掌。

「てんやわんや事件」で私の「高気圧酸素治療」について語ると、あまりにも煩雑になるので省いたのですが、「母と一緒の病院に通わなくてはならない」事情はこのためでした。

かくして、私の怒涛の8月は、いつの間にか終わっていました。

まさに「光陰矢の如し」の8月であり、私史上「最も長い夏」に感じられた8月でした。(笑)

例年通りなら、猛暑の夏空を見上げて10月までは「残暑」が続くのだろうと思い、先の長い険しい道のりに泣きたくなるのですが、「泣いている暇はない」ことが幸いして、あわわあわわと東奔西走している間に夏をサバイブできたのでした。

(おしまい)

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